
ドナルド・トランプ米大統領がホルムズ海峡でのタンカー護衛に乗り出すと宣言したことを受け、同盟国である日本政府が、支援要請があった場合の対応について検討を急いでいることが5日、「時事通信」の報道で明らかになった。
報道によると、日本政府は平和安全法制(安保法制)を根拠にこうした検討を進めている。自衛隊を派遣する際には、明確な法的根拠が必要となるためだ。安保法制では、日本の平和と安全に重要な影響を与える状況を重要影響事態と定義しており、これには地理的な制限はない。重要影響事態と認定された場合、他国軍への弾薬提供や給油支援などの後方支援が可能となる。
また、安保法制は存立危機事態についても定義している。これは、密接な関係にある他国が武力攻撃を受け、日本の存立が脅かされる明白な危険がある状況を指す。存立危機事態と判断されれば、日本が直接攻撃を受けていなくても集団的自衛権を限定的に行使し、自衛隊に防衛出動を命じることができる。ただし、行使にあたっては閣議決定を経て、国会の承認を得る必要がある。
官邸関係者は「ホルムズ海峡が封鎖されたからといって、直ちに国民生活の維持が不可能になるわけではない」と指摘する。このため、日本が支援に乗り出す場合は重要影響事態と認定し、限定的な支援に留める可能性がある。外務省関係者は同通信に対し、「(支援が)可能だとすれば、重要影響事態に該当するだろう」との見解を示した。
かつて2020年にも、防衛省はホルムズ海峡の安全確保を目的に、防衛省設置法に基づく調査・研究活動の一環として護衛艦や哨戒機を派遣した実績がある。このほか、自衛隊法第82条に基づく海上警備行動の発令により、日本関連船舶の護衛を行うことも可能だ。
現在、英国とフランスはすでに地中海に航空母艦などを派遣しているが、米国の対イラン軍事作戦とは一線を画し、中東の安定に寄与する独自の立場を維持している。日本政府内でも「黙って見ているわけにはいかない」との声が上がっているという。
一方で、自衛隊派遣の議論は時期尚早だとする慎重な見方もある。政府関係者の一人は「日本はまだ米国支持の明確な立場を表明していない」とし、「現在の状況が戦争にあたるのかどうか、まずは事態の整理が必要だ」と指摘した。また外務省関係者は、「トランプ大統領も日本を危険な場所に送ることは考えていないのではないか」と述べ、支援要請そのものがない可能性にも言及した。
日本の対イラン戦略が注視されるなか、高市早苗首相は訪米し、19日にトランプ大統領と会談する予定だ。高市首相はトランプ氏と率直な意見交換を行う意向を明らかにしており、イラン情勢に対する日本の立場表明が行われるかどうかが焦点となっている。
















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