
中国の核兵器専門家ら3人の「院士(アカデミー会員)」が、中国工程院(CAE)の公式サイトに掲載されていた名簿から姿を消し、その背景に関心が集まっている。
16日、香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」が報じたところによると、中国国務院傘下で工学・技術分野の最高学術機関である中国工程院の公式サイトから、趙憲庚氏(72)元副院長を含む院士3人の名前が削除された。趙氏のほか、レーダー専門家の呉曼青氏(60)、ミサイル専門家の魏毅寅氏(63)も名簿から消えていることが、中国国内メディアの報道で判明した。
中国工程院の院士は、中国科学院の院士と並び、科学者・工学者に与えられる最高レベルの終身名誉職とされる。今回、3人の名前が公式サイトから削除されたことは、事実上の除名措置とみられている。ただし、具体的な理由など背景に関する情報は明らかにされていない。
一方で、中国共産党中央軍事委員会の張又侠副主席や、同委員会委員で統合作戦参謀長を務める劉振立氏が当局の調査を受けているとされることから、中国軍指導部や防衛産業を巡る反腐敗調査の延長線上にある可能性が指摘されている。
なお、趙元副院長のプロフィールは北京応用物理・計算数学研究所の公式サイトには現在も掲載されている。同研究所は趙氏について、中国の核兵器研究における主要な学術・技術指導者の一人と紹介している。中国は包括的核実験禁止条約(CTBT)の署名国であり、1996年に核実験の停止を宣言しているが、米国政府は2020年、中国が秘密裏に核実験を行ったと主張し、中国側はこれを否定した経緯がある。
また、呉曼青氏は中国電子科技集団(CETC)の総経理を務め、中国独自の早期警戒レーダー開発に貢献した人物だ。この技術は、中国空軍の早期警戒機「KJ-500」の開発・生産に直結したとされる。ミサイル誘導・制御の専門家である魏毅寅氏も、中国の宇宙開発を担う国有企業、中国航天科技集団(CASC)の副総経理を務めていた。
中国の国防・先端技術の中核を担うこれら専門家らの去就は、軍内部の権力構造や兵器開発計画への影響を含め、国際社会の注視を浴びている。
















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