
イランが中東の米軍基地を攻撃する際、中国の衛星を活用したとの報道が出た。中国がイランへの防空ミサイル支援を準備しているとの報道に続き、両国の軍事的接近を巡る疑念がさらに強まっている。
英国のフィナンシャル・タイムズは14日(現地時間)、イラン革命防衛隊の航空宇宙軍が2024年9月に中国企業と契約した高解像度監視衛星TEE-01Bを使い、中東の米軍基地を精密攻撃し、被害状況まで確認していたと報じた。同紙は、衛星の時間別座標設定リストや撮影画像、軌道分析結果を独自に総合した結果、こうした動きが浮かび上がったと伝えた。
この衛星は先月13日から15日にかけて、サウジアラビアのプリンス・スルタン米空軍基地を撮影した。この基地では先月14日、イランの空襲によって米空軍の空中給油機5機が損傷したという。さらに、ヨルダン、バーレーン、イラク、クウェート、ジブチにある米軍資産に加え、アラブ首長国連邦(UAE)の民間インフラも監視対象だったとされる。
百度百科によると、TEE-01Bは中国の北京沐美星空(Earth Eye)と星河動力航天が共同で製造し、2024年6月6日に打ち上げた商業用リモートセンシング衛星だ。解像度は0.5メートルで、地上の縦50センチ、横50センチの物体を1つの点として表現できるため、航空機や車両、施設の変化を精密に識別できる。一方、イランの既存衛星ヌール3の解像度は縦横それぞれ5メートルにとどまる。
報道によると、イラン革命防衛隊は衛星システム利用の対価として2億5,000万元(約58億円)を支払った。これには、アジアや南米などに展開する中国の衛星管制サービス企業、航天馭星(Emposat)の民間地上管制所を利用する権限も含まれていたという。
フランスのシアンス・ポ政治学院のイラン専門家、ニコル・グラジェフスキ氏は、イラン革命防衛隊が運用していた点からみて、民生用ではなく軍事目的の衛星であることは明らかだと指摘した。そのうえで、イランには攻撃前の標的確認と、攻撃後の成果判定を行うために外国の支援が必要だったと説明している。
米中央情報局(CIA)の元分析官、ジム・ラムソン氏は、今回の契約について宇宙・航空資産を分散させる戦略だと分析した。イラン国内の管制施設は数千キロ離れた場所からでもミサイル攻撃を受けやすい一方、第3国にある中国の地上管制所は同様の危険にさらされにくいという。さらに、イランは中東の米軍基地周辺に情報収集要員を配置しており、人を通じて得た情報と衛星情報が結び付けば強力な手段になると付け加えた。
北京沐美星空は自社ウェブサイトで、一帯一路(現代版シルクロード)構想の一環として、衛星1基を特定の国に引き渡したと明らかにしている。イランは2021年から一帯一路に参加している。
これに対し、中国政府は報道内容を否定した。在米中国大使館はフィナンシャル・タイムズに対し、中国を標的にした憶測や示唆を含む虚偽情報の流布には断固として反対すると述べた。
米CNNとニューヨーク・タイムズは最近、米政府筋の話として、中国がイランへの新型防空ミサイル支援に動く可能性があるとの情報を、米情報当局が把握したと報じている。
















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