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米空軍F-22ラプター、中国前で意外な弱点露呈…大型基地を避ける

望月博樹 アクセス  

引用:US Air Force
引用:US Air Force

世界最強のラプター、中国の前でなぜ揺らぐのか

アメリカ空軍のステルス戦闘機F-22「ラプター」がフィリピンのバサ空軍基地に展開し、南シナ海と台湾南部のルソン海峡を同時に視野に入れた米国の意図が明らかになった。ただ、軍事専門家の間では「性能がいかに圧倒的でも、太平洋戦域という舞台では弱点が露呈する」との冷静な評価も出ている。

南シナ海と台湾を見据えた米比合同演習

今回の展開は米比空軍の合同演習「コープ・サンダー26-1」の一環で、4月6日から17日までバサ空軍基地周辺で実施された。ハワイ州空軍第199戦闘飛行隊所属のF-22編隊と90名以上の米空軍兵士が参加し、フィリピン空軍も自国の軽戦闘機を訓練に投入した。

両国のパイロットは多数の空中戦・編隊飛行・戦術組み合わせ訓練を行い、ステルス戦闘機と軽戦闘機が同一の作戦ネットワーク内でどのように役割を分担できるか実戦感覚を磨いた。これはF-22が単独のヒーローではなく、同盟国の中・軽戦闘機とともに動く「チーム戦力」であるという現実を示す事例でもある。

ステルスは強いが、海は広すぎる

F-22は依然として世界最高級の制空戦闘機と見なされている。レーダー反射面積を極限まで抑えたステルス形状、アフターバーナーなしで超音速巡航が可能な強力なエンジン、各種センサーを活用した先制探知・先制交戦能力は、中国のJ-20やJ-16と比較しても依然として優位にあるとの評価が多い。

もっとも、太平洋という戦場は欧州や中東とは異なる。基地間の距離が非常に遠く、大部分が海上にあるため、空中給油が不可欠となる。F-22がいかに強力でも、空中給油機と早期警戒機、これらを運用する前線基地が生存しなければ作戦半径と滞空時間は急激に減少することになる。

軍事メディアの直撃「フィリピンのラプター、中国との長期戦には耐えられない」

軍事専門誌「ミリタリー・ウォッチ・マガジン」は「フィリピンに配備されたF-22は象徴的メッセージとしては意味が大きいが、高強度の中国との衝突で実質的なゲームチェンジャーになるのは難しい」と指摘した。同誌はF-22の航続距離と外部燃料タンク運用の限界、ネットワーク戦でのデータ共有範囲などを問題として挙げ、とりわけ中国がDF-21DやDF-26といった中・長距離の対艦・対基地弾道ミサイルにより米軍の前線基地と空中給油機を同時に脅かせる点を強調した。

フィリピンから出撃したF-22が数回の出撃で中国沿岸に圧力をかけることは可能としつつも、給油機や早期警戒機が常に脅威にさらされる状況で長期作戦を維持するのは容易ではないとされる。

「ラプターは見えないが、滑走路と給油機は見える」

この批判はF-22自体が「弱い戦闘機」という意味ではない。むしろ「ラプターがいかに強力でも、それを支える基盤が機能しなければ限界が露呈する」という構造的な問題に近い。ステルス機の機体はレーダーに捕捉されにくいよう設計できるが、滑走路や弾薬庫、給油機、早期警戒機、整備施設まで隠すことはできない。

バサ空軍基地のような前線基地を中国に近い位置に置けば、南シナ海やルソン海峡への圧力をより迅速に強めることができる。一方で、中国の長距離ミサイルや爆撃機、無人機による攻撃にさらされる脆弱性も高まる。このため米空軍は最近、「分散航空運用(ACE)」の概念を重視し、大規模基地に戦力を集中させず、小規模な前線基地や仮設滑走路に分散して運用する訓練を重ねている。これはこうした脆弱性を補うための施策である。

「世界最強の戦闘機も単独では勝てない」という太平洋の教訓

フィリピンにF-22を送ったのは中国に対する米国の明確なメッセージだ。中国もルソン島東側海域で実弾射撃訓練を実施して対抗し、南シナ海や台湾周辺における軍事活動が相互にエスカレートしている。ただ、太平洋戦域は、特定の機体の性能だけで勝敗が決まる場ではない。

長距離作戦半径、前線基地の生存性、空中給油・弾薬補給システム、同盟国空軍とのネットワーク連携など、すべての要素が機能して初めて成り立つ。したがって「F-22が中国の前で役に立たない」との断定は誇張に近いが、同時に「世界最強の戦闘機も単独では中国の長距離ミサイルと広大な海を打ち負かすことはできない」という冷静な現実を、今回の配備は如実に示している。

望月博樹
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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