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医療保険CEO射殺事件、容疑者は「アイビーリーグ卒の26歳イケメン」…Netflix、50セントも争奪戦に突入

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アメリカで最大手の健康保険会社ユナイテッドヘルスケア(UHC)グループのブライアン・トンプソン最高経営責任者(CEO)がニューヨークの中心部で銃撃され死亡した事件で、殺人容疑をかけられているルイージ・マンジオーニ(26)に、世間の注目が集まっている。

アメリカのエンタメメディア「バラエティ」によると、16日(現地時間)、プライムタイム・エミー賞にノミネートされたNetflixのドキュメンタリー「アマンダ・ノックス」を制作した監督が、マンジオーニに焦点を当てたドキュメンタリーの制作に着手したという。

監督は、この新作ドキュメンタリーで事件に関わった被害者と加害者の周囲の人々の思い、アメリカの医療民営化がもたらす破壊的なコスト、平和的な変革が不可能な現実、そしてこれらを取り巻く複雑な自警団(ヴィジランティズム)について探求する予定だと語った。

バラエティ誌によると、監督以外にも著名なドキュメンタリー作家のアレックス・ギブニーがグローバルエンターテインメント企業アノニマス・コンテンツと協力するなど、マンジオーニを題材としたドキュメンタリープロジェクトが複数進行中だという。

ラッパーとして知られる「50セント」もマンジオーニを「特別な存在だ」と語り、彼を主題としたドキュメンタリーを制作すると表明した。

事件は今月4日、マンハッタンで発生した。早朝、徒歩で移動中のトンプソンCEOの背後から男が近づき、銃撃を加えて逃走したのだ。

現場では「遅延(delay)」、「拒否(deny)」、「証言(depose)」と刻まれた薬莢が発見された。保険金支払い拒否への不満を表す言葉と推測され、事件に対する反応は二極化した。殺人という極端な手段を批判する声も多かったが、ネット上では医療民営化における不適切な保険金支払い慣行に対する「裁き」だとして、彼を「英雄」と称える声が圧倒的多数を占めた。

翌日、ニューヨーク市警は容疑者の顔写真を公開し、指名手配に踏み切った。この写真は後に容疑者逮捕の一助となったが、同時にSNS上では「イケメンだ」、「かわいい」といった反応とともに、さらなる話題を呼んだ。

逮捕後、彼が名家の出身で、ペンシルベニア大学で学士号と修士号を取得したエリートであり、しかもUHCの保険加入者ではなかったことが明らかになると、「英雄扱い」はさらに加速した。

ペンシルベニア州矯正局によると、マンジオーニの収監後わずか数日で、彼宛てに33通のメールと6通の手紙が届いたという。いわゆる「ファンレター」だ。

さらに、SNS上ではマンジオーニの指名手配写真や薬莢に刻まれた言葉をタトゥーとして入れる人々まで現れた。複数のオンラインプラットフォームで彼の顔をプリントしたTシャツなどが販売されたが、通報を受けて販売中止となった。

ニューヨーク市コロンビア大学の臨床心理学教授ジョージ・ボナノは「保険会社への反発のために、多くの人々がトンプソンを簡単に悪役にし、マンジオーニを英雄視している」と指摘する。

ボナノ教授は「完全にステレオタイプにはまりやすい状況だ。年収1,000万ドル(約16億円)のCEOが謎の若者に銃撃された。しかも犯人はかなりのイケメンで神秘的だ。ロビン・フッドのように見えるかもしれない」としつつ、「しかし、誰かを殺そうという考えが正当化されることはない。このような前例を支持してはならない」と警鐘を鳴らした。

etnews
editor@kangnamtimes.com

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