中国SNSで話題となった「初心者ドライバー事故」の真相
最近、木の上に車がぶら下がっているという危険な様子を捉えた映像がオンラインで話題を呼んだ。
この映像は「近くの自動車教習所に通う女性が、運転練習中に誤って車を木の上に乗り上げてしまった」という説明とともに、SNSで急速に拡散した。
しかし、この奇妙な交通事故が実は自動車教習所による意図的な演出だったことが明らかになり、批判が高まっている。
先月15日（現地時間）の中国メディア「網易」によると、12日に四川省宜賓市長寧県で発生した事故の映像がオンラインで急速に広まった。
映像では、車が木の枝の間に挟まっている。一歩間違えると、地面に落ちてさらなる被害が発生する可能性がある危険な状況に見える。
この奇妙な事故の様子は、ネットユーザーの注目を集めるのに十分だった。
大半のネットユーザーたちは運転者である女性を非難し、このような運転者に免許を与えるべきではないと指摘した。
しかし、一部のネットユーザーは、この場面が人為的に演出されたものではないかと疑念を抱いた。
当局の調査で明らかになった真相
論争が続くと、地元当局は直ちに調査に乗り出した。
調査の結果、この事件は、自動車教習所が注目を集めるために意図的に演出した偽の事故であったことが判明した。
自動車教習所側は、クレーンを使って車を木に乗せ、あたかも初心者ドライバーが事故を起こしたかのように映像を撮影したことが確認された。
クレーンの運転手も、自動車教習所の依頼を受けて車を木に乗せたことを調査にて証言した。
これは、単なる宣伝目的を超え、大衆を欺き虚偽の情報を拡散させた行為であるとされ、中国国内でも批判の声が高まっている。
この事件は、ソーシャルメディアの影響力と未検証の情報がいかに迅速に拡散されうるかを示す事例となった。
特に、初期段階では実際の事故として受け止められ、初心者ドライバーに対する否定的な認識を強める結果となった。
現在地方当局は、自動車教習所の責任者に対して調査を進めており、問題の映像については即時削除を命じた。
当局は、調査結果に基づき、該当の自動車教習所に相応の処分を下す方針とのことだ。
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