
中国でバス運転手が運賃を受け取れなかったとして、160人の高齢者観光客を高速道路のサービスエリアに置き去りにする事態が発生した。
先月30日、東亜日報などによると、最近中国の湖南省と湖北省を旅行していた観光客160人が高速道路のサービスエリアに置き去りにされたという。
彼らは北海飛揚旅行社を通じて団体観光をしていた高齢者で、旅行社側に関連費用を支払っていたにもかかわらず、バス運転手は運賃を受け取れなかったとして彼らをサービスエリアに置き去りにしたという。
調査の結果、このパッケージツアーには複数の地域の異なる旅行社が関与していたことが判明した。
北海飛揚旅行社の関係者は「当社は観光客の募集のみを担当する旅行社で、日程管理を担当している神州国際旅行社が運賃を支払わなかった」と主張した。
以前、北海飛揚旅行社は4万元(約79万2,294円)以上を神州国際旅行社に前払いしていたことが明らかになっている。
しかし、担当者が旅行費用を支払わなかったため、バス運行会社側が燃料費不足で2回運行を中止し、最終的に高速道路のサービスエリアで運行を中断したと伝えられている。
北海飛揚旅行社側は「現在、相手の旅行社と連絡が取れない状況だ」とし、「当社が観光客を乗せて残りの日程を続行している」と説明した。
北海飛揚旅行社側は事件発生直後に警察と文化観光局に状況を報告した。
これを受けて警察が仲裁に入ったが問題は解決せず、最終的に観光客たちは独自に車両を手配してサービスエリアを後にしたという。
張家界文化観光委員会は「本件は広西、湖南、湖北など複数の省が関与する複雑な事案であり、3つの地域の文化観光部門が協議を行い、関連旅行社に対する調査を進めている」と述べた。そして、調査結果が出次第、法に基づいて処分を下す予定だと付け加えた。
一方、配車サービス大手の滴滴出行(中国車両共有フラットフォーム)は、この事件に関与した2人の観光バス運転手のアカウントを停止処置したと発表した。