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「生きた化石」全長1.8mの巨大な絶滅危惧種… 大量養殖されているのに絶滅の危機に瀕する理由

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中国には「生きた化石」と呼ばれる巨大なオオサンショウウオが生息している。体長1.8m、体重45kgに達するこの生物は、3億5,000万年前に恐竜と共に地球を歩き回っていたとされている。チュウゴクオオサンショウウオ(Andrias davidianus)は、世界最大の両生類として知られる。独特な外見と絶滅危惧種であることが理由だ。今回はその知られざる実態に迫る。

引用:YouTube「1 Minute Animals」
引用:YouTube「1 Minute Animals」

チュウゴクオオサンショウウオは、中国中部と南部の山岳地帯の清流や湖に生息する完全な水生動物だ。岩の隙間に身を隠し、夜になるとカエル、魚、ザリガニなどを捕食する。体はでこぼこした皮膚で覆われ、粘液により滑らかだ。目は小さく退化しているが、鼻先の感覚器で餌を探す。独特な外見と生態から「ワオ」と呼ばれ、これは繁殖期の鳴き声に由来する。最大2mまで成長する個体もいるが、現在は1m前後が多い。寿命は野生で80年、飼育下で50年程度とされ、200年以上生きたという記録もある。

引用:YouTube「1 Minute Animals」
引用:YouTube「1 Minute Animals」

また、進化の面でもユニークだ。3億5,000万年前からほぼ変わらない姿から「生きた化石」と呼ばれる。最新の研究では、単一種ではなく最大9つの亜種に分類される可能性が示唆された。2019年、ロンドン動物学会は最大の亜種を「スライゴオオサンショウウオ(Andrias sligoi)」と命名した。各亜種は中国の異なる地域に分布し、その遺伝的多様性は保護戦略に重要な手がかりになるという。

この巨大両生類は、深刻な絶滅の危機に瀕している。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「極めて危険(CR)」に分類されている。過去20年で個体数が激減し、1950年代以降、80%が消失したため、野生での大型個体の発見は極めて稀だ。主な原因は食用・薬用目的の乱獲、農地拡大やダム建設による生息地破壊、水質汚染だ。かつては中国全土の水域で見られたが、現在は秦嶺山脈や長江上流などの特定地域でしか観察されない。

引用:YouTube「1 Minute Animals」
引用:YouTube「1 Minute Animals」

チュウゴクオオサンショウウオを絶滅危惧種とすることに疑問を呈する声もある。なぜなら、中国では大規模な養殖産業が発達しているためだ。2023年現在、中国中部・南部、特に山西省と雲南省で数百万匹が養殖されている。山西省の秦嶺山脈周辺に全養殖量の70%が集中し、地域世帯の60%が養殖に従事。薬草やキノコ栽培と並ぶ主要産業となっている。地方政府は養殖を積極支援し、一部の公務員は個人的に養殖事業に投資している。

2009年、山西省だけで年間500トンのオオサンショウウオが養殖された。養殖個体は食用、薬用、一部は野生放流に使用される。養殖環境では自然繁殖が難しく、野生個体の捕獲が多い。これが逆に絶滅を加速させる懸念がある。ロンドン動物学会と中国山西師範大学の研究によると、養殖場が生息地近くに密集し、遺伝子汚染や疾病伝播のリスクも高い。

チュウゴクオオサンショウウオは、中国で広く食用に供される。雲南省大理などの観光地では、レストランが大鉢に入れて販売し、1kg当たり約1万円を超える高級食材だ。蒸し物、スープ、焼き物として調理され、特にニンニク、生姜、醤油を加えて長時間蒸した柔らかい食感の料理が人気だという。1970年代まで珍しかった食文化が、養殖産業の拡大とともに広まったとみられる。

チュウゴクオオサンショウウオを巡る議論は尽きない。養殖と食用が地域経済に貢献する一方、野生個体の捕獲と生息地破壊が絶滅の危機を深刻化させている。専門家の中には各亜種別の保護計画を求める声もある。遺伝的多様性を守らなければ、世界最大の両生類を永遠に失う可能性があるという警告も出ている。中国政府は野生個体を保護種に指定し違法捕獲を取り締まるが、密取引は続いているとされる。養殖個体の放流が野生個体群の遺伝的純粋性を脅かす問題も浮上している。

中国オオサンショウウオは単なる動物ではなく、人間と自然の複雑な関係を象徴している。地域住民の生計手段であると同時に、地球の長い歴史を秘めた貴重な生命体だ。科学者の警告通り、この巨大両生類が野生から姿を消す日が来るかもしれない。

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