メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

【宇宙での資源戦争勃発】米中「月南極」制覇めぐり、熾烈な宇宙レースへ!狙いは「ヘリウム3とレアアース」

有馬侑之介 アクセス  

1911年当時、南極は誰も足を踏み入れたことのない未知の大陸だった。南極点を世界で初めて征服することを巡り、2か国が競争した。ロバート・ファルコン・スコットを打ち出したイギリスと、ロアルド・アムンセンを前面に出したノルウェーである。

当初は誰の目にもイギリスが優位に立っていた。イギリスは最先端の航海技術を誇る先進国であり、一方のノルウェーはスウェーデンから独立して間もない小国だった。スコットチームはイギリス政府と企業から雪上車などの最新装備や高価な馬の支援を受けていた。対してアムンセンは犬ぞりで移動した。

しかし、結果はアムンセンの勝利に終わった。スコットチームの雪上車はすぐに故障し、馬も1か月で凍死した。1911年12月14日、アムンセンチームは人類として初めて南極点に国旗を掲げた。

100年以上が経過した現在、人類は宇宙へ向けた「現代版南極点競争」を目の当たりにしている。米国と中国による月探査競争、いわゆる「ムーンレース」である。

引用:depositphotos

米中の月南極探査競争

17日、中国は次世代有人宇宙船の緊急脱出システムの試験に成功した。中国甘粛省の酒泉衛星発射センターの発射台上で「夢舟号」の脱出エンジンを起動すると、約20秒後に帰還カプセルが分離し、約2分後に指定地点に安全に着陸した。

中国は2030年の有人月探査を目指してこの試験を実施した。宇宙船に緊急事態や重大な不具合が発生した場合、宇宙飛行士を安全に地球へ帰還させる脱出作業を確実に行うことが重要だからだ。

これまで中国の月探査技術は米国よりやや遅れているとされてきたが、最近では月の南極に米国に先駆けて無人探査機を送り込むなど、急速な進展を見せている。

中国は2004年から月探査計画「嫦娥」に本格的に着手し、これまでに6回の無人月探査機を打ち上げてきた。2019年には嫦娥4号が人類初の月の裏側着陸に成功し、昨年には嫦娥6号が世界で初めて月の裏側の土壌サンプルの採取に成功した。

有人月探査に向けた準備も着々と進めている。4月、神舟19号で地球に帰還した3人の宇宙飛行士は、6か月間中国が独自に運用する天宮宇宙ステーションに滞在し、船外活動や科学実験を行った。中国は2027年に月面研究基地の建設を開始し、2030年には有人宇宙船を月に送り、中国人宇宙飛行士が初めて月面に降り立つ計画だ。

中国が月探査に多額の資金を投じる背景には、宇宙における主導権を確保し、将来の技術覇権を固めようとする狙いがあるとみられる。月に豊富に埋蔵されている可能性が高いレアアースやヘリウム3などの宇宙資源の先取りを目指している。さらに、月面で水を発見し電気分解する方法で、現地で宇宙船の燃料を確保する計画も持っている。

米国「中国より先に月面到達する」

米国は無人探査機の月南極着陸では中国に遅れを取ったものの、有人探査では先行すると自信を示している。1972年のアポロ17号以来45年ぶりとなる2017年から「アルテミス計画」を推進中で、2027年に宇宙飛行士を月の南極に送る計画だ。

しかし、今年のドナルド・トランプ政権の再選により、アルテミス計画は難局に直面している。トランプ政権は来年度のNASA(米航空宇宙局)の総予算を24%削減すると発表。2027年に予定されているアルテミス3号の月面着陸ミッションの中止も要求している。

技術面でも課題が山積している。宇宙飛行士を月面に着陸させる前段階として月周回軌道に投入する「アルテミス2号」ミッションは、2025年9月から2026年4月に延期された。スペースXが開発中のスターシップ宇宙船が相次いで爆発事故を起こし、スケジュールに遅れが生じているためだ。月の不安定な表面に宇宙船を安全に着陸させる技術も未だ完成していない。それでも米国は、月探査において中国に後れを取るわけにはいかないという立場を崩していない。昨年末、NASA長官は「宇宙飛行士の月探査スケジュールは遅れているが、それでも最終的には中国より先に月面に到達するだろう」と述べている。

有馬侑之介
arimay@kangnamtimesjp.com

コメント0

300

コメント0

[トレンド] ランキング

  • 【悲報】演劇人生60年の片岡亀蔵さん、住宅火災で逝去 享年64
  • 「MVPの品格」大谷、打算抜きでWBC参戦表明!山本・佐々木と“ドジャース三銃士”が最強布陣へ前進
  • 「大谷が挨拶をやめた」MLBで“この1球団だけ”…その理由とは?
  • 「宇宙から捉えられた緑の渦」...9000年前から生き続ける“シアノバクテリア”の仕業か
  • 「苔が宇宙で9ヶ月生存!」氷点下196度の過酷な宇宙環境で生存、“地球外農業”の可能性を示唆
  • 「給食がまずいだけで裁判!」モンスターペアレントで教育現場は悲鳴... 教師を追い詰める過剰クレームの実態

こんな記事も読まれています

  • 日本の渋滞はこうして生まれる、1台の減速が都市全体を止める“連鎖ショック”
  • 日産N6が中国で価格破壊、20kWh級PHEVの衝撃
  • 高級EVにも拡大する異常音、放置すれば重大故障につながる“危険サイン”
  • 世界が選ばないEV、テスラが回避率1位…マスク発言が決定打か
  • 日本の渋滞はこうして生まれる、1台の減速が都市全体を止める“連鎖ショック”
  • 【ダウ1.4%高】NVIDIAを除く“マグニフィセント7”が軒並み強く、NY市場は上昇で終了
  • 「台湾海峡の火種が爆発寸前」与那国の迎撃網構築に中国が連続実弾で挑発
  • 「習近平、トランプを裏切る」マドゥロに書簡送りベネズエラ支持…「いかなる内政干渉にも反対する!」

こんな記事も読まれています

  • 日本の渋滞はこうして生まれる、1台の減速が都市全体を止める“連鎖ショック”
  • 日産N6が中国で価格破壊、20kWh級PHEVの衝撃
  • 高級EVにも拡大する異常音、放置すれば重大故障につながる“危険サイン”
  • 世界が選ばないEV、テスラが回避率1位…マスク発言が決定打か
  • 日本の渋滞はこうして生まれる、1台の減速が都市全体を止める“連鎖ショック”
  • 【ダウ1.4%高】NVIDIAを除く“マグニフィセント7”が軒並み強く、NY市場は上昇で終了
  • 「台湾海峡の火種が爆発寸前」与那国の迎撃網構築に中国が連続実弾で挑発
  • 「習近平、トランプを裏切る」マドゥロに書簡送りベネズエラ支持…「いかなる内政干渉にも反対する!」

おすすめニュース

  • 1
    「最愛の相棒よ、泣かないで…」退役式で涙をこぼす兵士を包み込む、軍用犬の“世界一温かい抱擁”

    フォトニュース 

  • 2
    「割引34%、走行距離0km、連鎖倒産」...中国EV産業の“自転車操業”がヤバすぎる!

    ニュース 

  • 3
    「雑種犬は格が下がるから捨てた!?」工事現場で発見された“小さな命”の奇跡

    フォトニュース 

  • 4
    「巨大クジラに乗って世界旅行!?」楽して生きるコバンザメの驚きの“便乗映像”が話題!

    フォトニュース 

  • 5
    「ねぇ、私のことも見てよ…」猫ばかり可愛がる飼い主に“嫉妬爆発”した犬、ついに前足で抗議!

    フォトニュース 

話題

  • 1
    「空腹時に食べるだけでOK!」糖質の吸収を遅らせる“奇跡の食材”、ナッツ&リンゴで“血管リスク”激減

    ヒント 

  • 2
    「わずか1メートル差で接触寸前!」危険すぎる“逆走自転車”の恐怖

    フォトニュース 

  • 3
    「ここは僕の遊び場だ!」新舗装の道路に飛び込んだ犬、作業員たちはその“小さな幸せ”を奪えなかった

    フォトニュース 

  • 4
    【支持者激怒】トランプとマムダニ会談が“右派支持層”を分断...MAGA陣営内で「偽善だ!」と怒りの声

    ニュース 

  • 5
    「日中首脳、G20で完全スルー!」台湾問題で溝深まり、政府は“対立長期化”に警戒強化

    ニュース 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]