「預け金がないと生き延びられない」…刑務所内サバイバルの実態
最近、ある人物の拘留をきっかけに「預け金(保管金)」の使い道に関する関心が高まっている。
この預け金とは、刑務所に収容された受刑者が日用品などを購入するために外部から送られるお金で、1日に最大約2,100円まで使用できる。

保管金は金額にかかわらず受付可能だが、受刑者1人あたり最大で約42万円までしか受け取れず、それを超える分は個人口座に預けられ、出所時に支給される仕組みとなっている。
預け金の話題が報道される中、ネット上では「刑務所にも売店があるのか」「トイレットペーパーなどは割り勘か」「お金がないと何も買えないのか」といった疑問の声が上がっている。
こうしたなか、あるユーチューバーが自らの経験をもとに刑務所内での金銭使用について語った動画が注目を集めている。
動画では「最初は複数人の雑居房に入る。そこではシャンプーや石鹸、トイレットペーパー、洗剤などの生活必需品を共同で使用する必要がある」と説明されている。
さらに「食事は支給されるが、海苔やインスタントラーメン、調味料などは預け金のある者たちでお金を出し合って購入することになる」と語った。
刑務所内では、いわば“ルームシェア”のように生活必需品の共同購入が行われているのだという。購入希望品は定期的に専用用紙で提出する方式になっている。
公開された価格表によると、醤油やごま油などの調味料、りんご、みかん、ミニトマトなどの果物、コーヒー類やお菓子なども購入可能となっている。
ユーチューバーは「同室に預け金のない人が多いと、他の人の負担が増す。同室者の人数が多いほど出費もかさむ」と語った。
また、初収容時に支給される衣類や物品が非常に簡素であるため、自費で約2万円分の生活衣料品を購入しなければならないケースもあると主張した。
中でも最も出費が大きいのは「切手代」だという。月に2回、書留郵便20枚を購入すれば、約1万円近くが一気になくなるという。
結果的に、このユーチューバーは「最低でも月に約3万円の預け金がないと、ある程度快適に過ごすのは難しい」と強調し、「年齢が高くなるほど必要な金額も増える」と述べた。
なお、受刑者の家族が集うオンラインコミュニティでは、適正な預け金額についての相談も多い。「どんなに節約しても月3万円は必要」「手紙を頻繁にやりとりするなら切手代がバカにならない」「初回面会時に5万円入金した」といった体験談が共有されている。

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