
ドイツのニュルンベルク動物園が、個体数過剰を理由に健康なマントヒヒ12頭を安楽死させた。
Newsisの報道によると、29日(現地時間)、ドイチェ・ヴェレ(DW)や英国BBCの報道で、ニュルンベルク動物園は、アントヒヒの個体数が管理可能な水準を超えたと判断し、12頭を安楽死させたと伝えられた。
他の動物園への移送も検討されたが、適切な受け入れ先が見つからず、最終的に安楽死が選択されたという。
動物園側は今回の措置が欧州動物園・水族館協会(EAZA)のガイドラインに基づくものであると説明している。
当初、同園で収容可能なマントヒヒは25頭とされていたが、昨年には40頭を超えたため、やむを得ずこの決断に至ったと述べている。
動物園は今月22日午前、「運営上の理由」で一時閉園し、その後、マントヒヒ12頭を銃で射殺した。射殺された動物たちは解剖されたのち、肉食動物の餌として提供されたという。
この決定に対し、動物保護団体からは強い反発の声が上がっている。
ドイツ動物保護法協会のクリストフ・マイザック会長は、「動物が自然に繁殖したというだけで安楽死させるのは、正当化できない」と非難した。
安楽死が実施された当日、一部の動物権活動家たちは、檻や出入口に自らを接着剤で貼り付けるなどして抗議。警察により7人が逮捕され、そのうち1人の女性は、動物園の床に寝そべって抵抗したと伝えられている。
なお、欧州の動物園で安楽死をめぐる議論が巻き起こるのは今回が初めてではない。
2014年には、デンマークのコペンハーゲン動物園が遺伝的多様性の維持を理由にオスのキリン「マリウス」を安楽死させた。その後、遺体を一般客の前で解剖し、ライオンの餌として与えたことが国際的な批判を招いた。
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