
猛暑の影響で日傘の人気が急上昇する中、ある黒人インフルエンサーが「日傘の使用は白人至上主義に基づくものだ」と主張し、物議を醸している。
最近、TikTokには「Asians afraid of being dark(アジア人は日焼けするのを恐れている)」というタイトルの動画が投稿された。この動画では、黒人女性のTikTokerが、日傘を差して日差しを避ける行為について自身の考えを述べ「なぜアジア人はそんなに日焼けを嫌がるのか、誰かがちゃんと説明してほしい」と語った。さらに「少し日光を浴びたくらいで肌がそんなに焼けたりはしない」と主張した。
また「他の人種から見れば、少しくらい日焼けしたところでほとんど違いは分からない」と述べ「こうした行為こそが白人至上主義に基づくものだ」と付け加えた。つまり、日傘を差したり日焼け止めを塗ったりする行為は「肌が黒くなることを嫌い、恐れているという、無意識の差別意識の表れだ」との見方だというのだ。
しかし、こうした意見に対して専門家からは疑問の声が上がった。むしろ、猛暑によって紫外線が強まる中、日傘や日焼け止めは健康維持に有効な手段だとして、積極的な活用を勧めているからだ。
その中でも日傘は、顔や首、肩への直射日光を防ぐことで、シミ、そばかす、色素沈着だけでなく、抜け毛の予防にもつながるという。また、日傘の下では実際の気温より体感温度が下がる。これは、直射日光を遮ることで輻射熱を軽減し、微細な空気の流れが生まれるためだ。夏の屋外活動時には、熱中症対策としても効果的とされている。
日本の環境省とソウル研究院の調査によると、日傘を使用して外出した場合、体感温度が最大で10度下がるという結果が出ている。
日傘を選ぶ際は、外側が白、内側が黒にコーティングされた製品が推奨される。紫外線カット効果は使用期間や頻度に応じて低下するため、一般的には2〜3年使用したものや、コーティングが剥がれて変色が目立つ場合は買い替えが望ましいという。
日傘の効果が広く知られるようになり、販売量も増加している。韓国の新世界百貨店によると、今月1日~29日までの日傘(日傘を含むシーズンアイテムカテゴリー)の売上は、前年同期比44.3%増加したという。同期間、ロッテ百貨店では60.0%、現代百貨店では47.0%の伸びを記録した。
女性に限らず、男性の間でも日傘の使用が広がっている。ファッション通販サイト「MUSINSA(ムシンサ)」によると、今月における男性ユーザーによる日傘の検索数は、前年同期比で1,083%急増したという。
こうした人気は日本国内にとどまらず、アメリカでも高まりを見せている。ニューヨークポストは、去る8日(現地時間)「UV傘は夏の最新トレンドだ」とし「帽子も日焼け止めも携帯扇風機も、猛暑の前では役に立たない」と報じた。
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