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2025年08月05日火曜日
ホームトレンド1羽の小鳥で“機首が凹む”…180億円の最新鋭機を襲ったバードストライクの衝撃

1羽の小鳥で“機首が凹む”…180億円の最新鋭機を襲ったバードストライクの衝撃

引用:X(旧Twitter)
引用:X(旧Twitter)

スペイン・マドリードを離陸したばかりのイベリア航空の最新鋭旅客機が、上空2,000メートルで鳥と衝突し、緊急帰還する事態が発生した。わずか20分で出発地に舞い戻った機体は、機首が無残にえぐられた状態だった。

3日、パリ行きのイベリア航空IB579便がマドリード空港を飛び立った直後、鳥と衝突。機体が激しく揺れたため、パイロットは緊急着陸を即断した。旅客機は離陸から20分後にマドリード空港へ無事着陸したが、機体へのダメージは深刻だった。

引用:X(旧Twitter)
引用:X(旧Twitter)

問題の鳥は、気象レーダーを覆うカバー「レドーム」に激突。機首の半分が破損し、内部のレーダーアンテナ部品がむき出しになるほどの衝撃だった。さらに、鳥はそのまま左エンジンに吸い込まれたとみられ、エンジン内部のファンブレードには多数の破損が確認された。

SNSには損傷を受けた機体の生々しい写真が拡散。エンジンカウルの一部には、衝突したとみられる鳥の残骸が付着しており、現場の凄惨さを物語っている。

被害を受けたのは、エアバスの最新鋭機A321-253NYで、商業運航を開始してまだ数週間という「ピカピカの新造機」。正確な価格は不明だが、1機あたり少なくとも1億2,000万ドル(約177億円)に上るとされる。

引用:X(旧Twitter)
引用:X(旧Twitter)

航空業界では、こうした鳥類との衝突「バードストライク」が重大な安全リスクとして長年認識されてきた。特に離着陸時の低空飛行中に発生しやすく、各国の主要空港では野生動物の監視・排除が日常的に行われている。

だがそれでも事故は後を絶たない。国際民間航空機関(ICAO)によると、2011年から2014年の間に世界で報告されたバードストライクは実に6万5,000件以上。米国では2023年だけで1万8,394件が報告され、野生動物との衝突事故全体の94%を占めた。

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