
ベテラン操縦士がエアショーの演技中に制御を失い、海に墜落する事故が発生した。
14日(現地時間)、南アフリカ共和国東部の港湾都市ダーバンで開かれたエアショーは、2025年に予定される次世代航空専門家の集まりを記念して行われた。
墜落したのはヨハネスブルク出身の南アフリカ人パイロット、アンドリュー・ブラックウッド=マレー氏。数十年にわたり活動してきたベテランだった。

南アフリカ民間航空局によると、午後2時ごろブラックウッド=マレー氏はドイツ設計の2人乗り曲技機「エクストラ300」で演技を披露していた。
公開映像には、飛行機が海岸近くで急上昇した後に制御を失い、激しく揺れながら煙を引いて旋回し、垂直に海面へ墜落する様子が映っていた。海岸で目撃した観光客らは衝撃的な瞬間に息を呑んだ。

救助隊と調査チームは残骸の一部を回収したが、操縦士の生存に関する情報は届いていない。当局は「事故から時間が経過しており、現在は救助ではなく遺体と残骸の捜索・回収が主な任務になっている」と発表。海岸や海で関連する破片を見つけた場合は通報を呼びかけた。
妻はSNSに「生涯で最も恐れていた電話を受けた。彼には好きなことを続けてほしいと願っていたが、こんなにも早く逝ってしまうとは思わなかった」と悲痛な胸の内を綴った。さらに「彼は私のすべてであり、共に老いていくことを夢見ていた」と付け加えた。
南アフリカ航空協会は声明で「優れた操縦士であったブラックウッド=マレー氏に深い哀悼の意を表する。飛行への情熱と航空界への献身は多くの人々に感銘を与えた」と追悼。「彼は愛する飛行の最中に私たちのもとを去った。安らかに眠り、永遠に大空を翔け続けることを祈る」と結んだ。
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