
米アラスカ州で女性が熊に襲われ、約90メートル引きずられた末、顔や頭部に重傷を負った。早朝にジョギングをしていた際の出来事で、幸い命に別状はないものの、長期の治療と複数回の手術が必要とされ、家族は治療費を賄うため募金活動を始めている。
先月30日付(現地時間)、現地メディア「ニューシス通信」よると、アラスカ在住のアリアン・ファブリチオ・コルトン(36)が同月26日午前5時頃、自宅を出てジョギングをしていた際に熊に襲われたと報じた。

熊は自宅から約45メートル離れた場所に突如現れ、コルトンに襲いかかり、そのまま約90メートルにわたり引きずったという。
コルトンが発見されたのは隣家の庭だった。その住人は「熊のうなり声が聞こえ、最初は犬を襲っているのかと思った」と証言し、「音が続いていたため確認に行ったところ、庭で女性を発見した」と語った。
発見当時、コルトンは意識はあったが、顔や頭部から大量に出血していた。直ちに車で約3時間の距離にあるアンカレッジの病院に搬送され、その日の朝に緊急手術を受けた。
奇跡的に一命は取り留めたが、長期的な治療と複数回の手術が避けられない状況だという。コルトンは最近アラスカに移住した看護師で、3人の子どもの母親でもある。家族は医療費を補うためクラウドファンディングを立ち上げている。
現地の野生動物当局によれば、足跡などから当該の熊は「ヒグマ」とみられるが、まだ発見には至っていない。
当局は現在、熊が冬眠に備えて鮭やベリーを食べ体重を増やす時期にあたるとして、住民や観光客に対し特に注意を呼びかけている。
コメント0