
韓国で、経済的な問題や離婚を巡って妻を殺害し、遺体を車のトランクに3か月間放置したとして起訴された中国籍の40代の男に、控訴審でも重い刑が言い渡された。
29日、水原(スウォン)高等法院第2-1刑事部は、殺人および遺体遺棄の罪で起訴されたA被告(48・中国)に対し、一審と同じく懲役17年を言い渡した。裁判所は「被告が本当に反省しているのか疑問が残る」と指摘し、「遺族からの許しを得ていない点も不利な情状として考慮した」として、控訴を棄却した。
A被告は2024年11月26日午前10時9分ごろ、韓国・水原市内の自宅で妻のB氏(当時40代)と口論中、拳で頭部を何度も殴り殺害したとして起訴された。その後、A被告は同日午後、B氏の遺体を布団で包み、自身の車のトランクに載せて、自宅近くの公営駐車場に停めたまま隠していたことが明らかになった。
B氏の知人から失踪届が出されたのは、翌年2月3日だった。警察はB氏の携帯電話の通信記録やクレジットカードの使用履歴など、生活反応が確認されない点を手掛かりに捜査を進めた。この過程で、夫婦が頻繁に口論していたとの証言や、B氏に対するA被告の妄想性嫉妬の傾向などが確認され、A被告は有力容疑者として特定された。
警察は追跡の末、2月19日に自宅にいたA被告を緊急逮捕した。当時、B氏の遺体はA被告の車のトランクにそのまま残されており、一部で腐敗が進行していたという。
一審の裁判所は「法廷で適法に採用された証拠に基づき、犯行動機を含めてA被告に対する公訴事実はすべて有罪と認められる」と指摘し、「人の生命は最も尊重されるべき価値であり、一度失われれば取り返しのつかない重大な犯罪である」と述べた。













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