
オーストラリアの極右系女性議員が、自ら推進していたブルカ(イスラム教徒女性の顔を覆う衣装)着用禁止法案の提出が不発に終わると、自分でブルカを着て議事堂の会議場に乱入し、議員たちの強い怒りを買って論争となっている。
24日(現地時間)、「BBC放送」や「オーストラリアABC」などによれば、極右政党ワンネーションの党首であるポーリン・ハンソン上院議員はこの日、法案提出が不成立になった後、ブルカを着用して議場に姿を現した。公開された映像によると、脚が見える短いスカートにハイヒールを履いたハンソン議員は、ブルカに慣れていない様子で不安定な足取りのまま階段を降り、自分の席に着席した。数人の議員がブルカを脱ぐよう求めたが、ハンソン議員はこれを拒否し、議会はしばらく休会となった。
ハンソン議員がブルカを着用したのは、彼女が提出した公共の場での着用禁止法案が否決されたことへの抗議である。ブルカ着用を擁護するのではなく、着用者を嘲笑するパフォーマンスと言える。彼女は自身の「フェイスブック」に「私がこれを着るのを見るのが嫌なら、禁止する法律を作れ」と主張した。強硬な白人至上主義および反ムスリム主義者として知られるハンソン議員は、すでに2017年にも同様の法案が否決された際、ブルカを着て現れたことがある。
これに対し、議員たちの間でも強い怒りが表明された。パキスタン出身のムスリム上院議員メフリン・ファルーキ氏は「これは上院議員の身分で露骨に人種差別を行うものだ」とし「オーストラリアには服装の自由はあっても、人種差別の自由はない」と強く反発した。昨年、ハンソン議員はファルーキ議員に対し「荷物をまとめて自分の国へ帰れ」と暴言を吐き、人種差別行為としてオーストラリア裁判所から有罪判決を受けたこともある。
ファティマ・フェイマン上院議員はハンソン議員の行為を「恥ずべきものだ」と述べた。ペニー・ウォン外務大臣兼上院議員も「無礼だ」と批判し「私たちはあらゆる信仰、あらゆる背景を持つ人々を代表しなければならない」と語った。ウォン大臣はさらに、ハンソン議員は「オーストラリア上院議員の資格がない」と述べ、ブルカを脱がなかったハンソン議員を停職処分にすべきだとする同意案を提出した。













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