
原付免許を持たない中学生が運転する電動キックボードから幼い娘を守ろうとして転倒し、意識不明の重体となっていた30代の女性が、事故から1週間後、奇跡的に意識を取り戻したことが分かった。
仁川延寿(インチョンヨンス)警察署によると、今月18日、延寿区ソンド洞の歩道を夫と2歳の娘と一緒に歩いていた30代の女性Aさんは、中学生2人が運転していた電動キックボードが減速せず、娘に向かって突進してくるのを見て、とっさに娘をかばい、自らキックボードに衝突。頭部を強く打ち、路上に倒れたとされる。
Aさんは直ちに病院に搬送され、多発性頭蓋骨骨折と診断されて緊急手術を受けたが、脳が腫れた状態で集中治療室に1週間以上滞在した後、24日に奇跡的に意識を一部回復したとAさんの夫Bさんが伝えた。
Bさんは前日、JTBCの番組『事件班長』のインタビューで「病院に着いた当初は『厳しい状態だ』と告げられた」と振り返り、「それでも、奇跡的に命をつなぎ、ようやく目を開けた」と語った。
また、24日の面会中に妻の名前や子どもの名前を呼ぶと、Aさんが目を瞬かせて涙を流し、しばらく自分を見つめていたと話した。
一方で、Aさんはまだ意識を完全に回復していないとBさんは伝えた。彼は「さらなる奇跡を信じながら、生きていてくれるだけで感謝している」と述べた。
警察によると、当時キックボードに乗っていた中学生2人はいずれも14歳以上で、刑事処罰の対象となる年齢に達している。交通事故処理特例法上の傷害、道路交通法上の無免許運転などの容疑で警察に立件され、取り調べを受けている。
Bさんは「事故当日、加害生徒の保護者から『申し訳ない』とのメッセージが届いた」とし、「まだそのメッセージを見る心の準備ができていない」と打ち明けた。













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