アドベンチャーワールドのパンダ、6月末に中国へ帰国予定

アドベンチャーワールドで生まれたジャイアントパンダ4頭が、今年の6月末に中国へ返還される。中国政府はこの返還を正式に確認し、国内ファンの中国訪問を歓迎する姿勢を示した。
中国外交部のマオ・ニン報道官は26日の定例記者会見で関連質問に対し、「日本側がパンダたちを丁寧に世話してくれたことに感謝する」と述べ、「日本国内のファンがパンダに会いに中国を訪れることを願っている」と語った。ただし、日本側へのパンダの追加貸出計画については具体的な言及を避けた。
今回返還されるパンダは、24歳のメス「良浜(らうひん)」とその子供である8歳の「結浜(ゆいひん)」、6歳の「彩浜(さいひん)」と「楓浜(ふうひん)」の計4頭であり、全て和歌山県のアドベンチャーワールドで飼育されてきた。
中国のパンダ所有権に関する政策に基づき、外国で生まれたパンダであっても成体となる満4歳前後には必ず中国へ返還しなければならないとされている。昨年韓国で人気を集めた「福宝(フーバオ)」もこの規定に従って中国へ戻った。
日中間で締結されたパンダ返還契約は今年8月に満了するが、日本側は比較的気温の低い6月に返還するよう日程を調整した。
一方、アドベンチャーワールドは1994年に中国四川省の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地と「ジャイアントパンダ保護繁殖共同研究プロジェクト」を開始し、パンダを借り受けた。以来、日本国内で生まれた17頭を含む計20頭のパンダを飼育してきた。しかし、今回の4頭の返還後、同テーマパークにはパンダが1頭も残らなくなる。
現在、日本国内でパンダを見ることができる場所は東京の上野動物園のみだ。ここには2021年6月に生まれたオスの「シャオシャオ」とメスの「レイレイ」の双子が残っており、彼らも2026年2月20日までに中国へ返還される予定だ。
このような状況の下、和歌山県とアドベンチャーワールドはパンダを追加で借り受けるための協議を積極的に進めていると伝えられている。