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米価が異常事態…地震・猛暑・インバウンドの三重苦で在庫過去最低、備蓄米放出でも高止まり続く

有馬侑之介 アクセス  

「半額備蓄米」は効くのか

1年で2倍、コシヒカリは5,000円突破

引用:日本政府
引用:日本政府

日本で米価の異常な高騰が続いている。政府は備蓄米の放出という対策に乗り出したが、価格下落の兆しは依然として見えない。米価急騰に伴い世論は悪化、7月の参議院選挙を控える与党にも緊張感が漂っている。

政府は市場価格の半額での備蓄米提供を打ち出したが、効果には懐疑的な声も根強い。

米価は前年比98%上昇、過去7ヶ月で最大の上昇幅更新中

総務省によると、4月の消費者物価指数(生鮮食品除く)は前年比3.5%上昇。中でも米類は98.4%上昇と、7ヶ月連続で上昇幅トップを記録した。農水省の調査では、5kgあたりの平均価格は1年前の2倍にあたる4,268円に達している。

AP通信によると、日本を代表する品種「コシヒカリ」は5kgで昨年の約2倍にあたる5,000円前後で取引されており、消費者への負担感は一段と増しているという。同通信は「全国の農協および卸業者が保有する米の在庫は、昨年より40万トン少ない6月時点で過去最低の153万トンに落ち込んでいる」と報じた。

地震・猛暑・インバウンド…複合的要因で供給不足

今回の価格高騰には複数の要因が重なっている。昨年8月、九州・宮崎県沖で発生したマグニチュード7.1の地震は、南海トラフ巨大地震への警戒感を高め、米の買い占めが全国的に発生した。

さらに、2023年の記録的な猛暑が収穫量の減少を招いたほか、観光客増加による消費の伸びも需給バランスを崩したとみられている。加えて、価格下落を恐れて即時供給拡大を見送った政府の対応には、農業関係者から厳しい批判が相次いでいる。

政府は3月から備蓄米を放出も、効果限定的

日本政府は今年3月より備蓄米の一部放出を開始したが、物価抑制効果は限定的とされる。共同通信は「農水省は対策として備蓄米を供給したが、価格の高止まりは止まっていない」と指摘した。

石破茂首相は最近の国会で「なぜ価格を下げられなかったのか分からない」と述べ、「まずは在庫量とその分布を正確に把握する」と語った。

政府「米は3,000円台が適正」 半額備蓄米で追加対策

石破首相は「米価は5kgで3,000円台でなければならない」と明言。「達成できなければ責任を取る」との強い姿勢を示している。これは参院選前の支持回復を意識した動きと見られている。

政府はこれに対応する形で「半額備蓄米」の追加放出を決定。2022年産20万トン、2021年産10万トンの備蓄米を、販売価格の50%で随意契約により販売する方針だ。2021年産米は5kgあたり1,800円、2022年産は2,000円が目標価格とされる。

残り備蓄は約60万トン、抜本対策には至らず

ただし、これが根本的な価格安定策になるかには疑問の声もある。現在、備蓄米は約60万トンとされており、今回の売却で半分が消費されれば、残るは30万トンにとどまる。

AP通信は「日本の農業従事者の平均年齢は69歳で、この20年間で人口は半減している」とし、政府に対し長期的な構造改革と戦略の構築を促している。

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