暗号資産(仮想通貨)リップル(XRP)市場において、大口投資家(クジラ)による大規模な買い集めが目立ち、今後の価格急騰への期待が高まっている。

7日(日本時間)、仮想通貨専門メディア「コインゲイプ」などによると、1万XRP以上を保有するウォレットアドレス数が30万を超え、過去最高を記録したという。
この数字は、昨年12月時点の約28万1,000件から大幅に増加しており、世界的に市場の不確実性が高まる中でも、XRPに対する信頼感が根強いことを示している。
ブロックチェーン分析企業グラスノード(Glassnode)がX(旧ツイッター)上で公開されたデータによると、XRPの価格が短期的に2.1〜2.2ドル(約303〜318円)前後で足踏みしているにもかかわらず、大口投資家による買い集めの動きは続いているという。
特に注目すべきは、リップルのエコシステム拡大に伴い、デリバティブ市場においてXRP ETF先物商品がプレミアム価格で取引されている点である。こうした状況は、大口投資家の動向が重要な指標として注目を集めている。
ただし、連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控えた状況など、マクロ経済面での不確実性がリップル価格の本格的な上昇を抑制しているとの見方もある。
市場アナリストのカシトレード(CasiTrades)氏はXを通じて、リップルが短期的な支持線である2.07ドル(約299円)および2ドル(約289円)付近で反発する可能性があると予測した。
同氏はまた、相対力指数(RSI)が一時的に過熱感が強まっており、1.9ドル(約274円)までの一時的な下落を経た後に強い反発が起こる可能性があると分析した。
さらに、これらの支持線が維持されれば、XRPは2.25ドル(約325円)、2.68ドル(約387円)を超えてさらに高値を目指す可能性もあると予測した。
リップル社による積極的な企業活動も市場にプラスの影響を与えている。
最近では、リップル社はドル建てステーブルコイン「USDC」の発行元であるサークル(Circle)に50億ドル(約7,231億5,161万円)での買収を提案したが、拒否された。それにもかかわらず、プライムブローカレッジ企業「ヒドンロード(Hidden Road)」の買収を進めるなど、エコシステムの拡大を続けている。

専門家によれば、XRPの価格は短期的に足踏み状態にあるものの、大口投資家の継続的な買い集めと、企業による積極的なエコシステム拡大戦略は、長期的な上昇の可能性を支えているとの評価が広がっている。
特に、1万XRP以上を保有し続けている点は、市場がXRPの潜在力に対して依然として大きな期待を寄せていることを示している。今後の価格動向は、こうした買い集めがどの程度持続するかによって左右されることになりそうだ。