ウルスをベースにしたレズバニ・ナイト
防弾装備にスモークスクリーンまで完備
価格は東京で1LDKが買えるかも?

高性能SUVをベースにユニークなカスタムモデルを手がけてきたレズバニが、新たにランボルギーニ・ウルスをベースとした新型車「ナイト(Knight)」を公開した。ウルス本来のスタイルを保ちながら、装甲車を思わせる外観と多数の特殊装備を追加した一台だ。その価格は、東京都内の1LDKマンションが購入できる水準に達する。
ナイトは世界限定100台の生産で、購入希望者はまずウルス本体を自ら用意する必要がある。これに加えて、改造費として約2,310万円がかかる。さらに、防護性能を高める「ダークナイトパッケージ」など一部の機能は別途オプション扱いとなっており、本体と改造費用だけでも総額は5,500万円を超える。

軍用車のような外観と装備
日常使いには“武骨すぎる”印象も
外観はウルスのデザインをベースとしつつ、装甲車を思わせる角ばったパネル構成に刷新されている。ボンネットは立体的な造形となり、細長いデイタイムランニングライトとともに、どこかSF的な印象も与える。
ボディには軍用車両を想起させる装甲が施され、ルーフにはLEDライトバー、ボンネットには補助灯を装備。サイドには張り出しの強いフェンダーが設けられ、オフロード性能を意識したデザインに仕上げられている。
足回りには22インチホイールと33インチのオフロード専用タイヤを装着。ブレーキシステムも強化され、高性能キャリパーが採用されている。ウルスの基本的なシルエットを維持しながら、全体としては過去のレズバニ車に近いコンセプトに仕上がっており、軍用納品も視野に入れられるレベルの存在感を放っている。

防弾・爆発対策・煙幕まで
限られた層向けの“過剰装備”
レズバニはナイトを「生き延びるための高性能SUV」として位置づけ、防弾ガラスや装甲パネル、爆発対策用のアンダーボディプレート、ランフラットタイヤなど、軍用レベルの防御機能をオプションで用意。さらに、煙幕装置、暗視カメラ、防毒マスク、防弾チョッキといった装備まで選択可能とされる。
エンジンはベース車両のウルスと同じ4.0L V8ツインターボを搭載。最高出力は800馬力に達し、0-100km/h加速はわずか3.0秒とされている。ただし、装甲による車体重量増加の影響は避けられないと見られる。
市販車としては極めて異例の装備を備えたレズバニ・ナイトは、ごく限られたニーズに応えるカスタムモデルとして展開される見込み。防御と走行性能を極限まで追求したこの一台が、今後どのような層に受け入れられるのか注目される。