
ロシア軍がウクライナの都市部に向けて弾道ミサイルを発射し、民間人多数が犠牲となった。24日(現地時間)、『AP通信』によると、ウクライナ南東部の都市ドニプロが直撃を受け、少なくとも15人が死亡。前日には首都キーウの集合住宅が攻撃され、9人が命を落とした。
さらに、スミ、ヘルソン、ドネツク、オデーサなど全国各地でも空爆が相次ぎ、少なくとも20人の死亡が確認されている。ドニプロのボリス・フィラトフ市長は「全面戦争が始まって以来、最大規模の被害だ」と述べ、学校や病院、市庁舎など50棟以上が破壊されたと明らかにした。死傷者があまりに多く、救急車の対応が追いつかない状況だという。
現地当局によれば、負傷者は170人以上に達し、うち約100人が現在も病院で治療中。500人が乗っていた旅客列車も損傷を受け、市内の建物では2,000枚を超える窓ガラスが粉々になった。
この日、ウクライナのゼレンスキー大統領はオランダ・ハーグで開催されたNATO首脳会議に出席し、欧州各国の首脳と会談後、オランダ議会で演説を行った。ゼレンスキー大統領は「プーチンには戦争を終わらせる意思がまったくない。アメリカを含む複数の国が和平案を提示したが、ロシアはすべて拒否した」と語り、「彼は人を殺さなければ生き延びられないと信じており、この戦争を自身の政治的生存に結びつけている」と強く非難した。
ロシア、ウクライナ、第三国による和平交渉は現在ほぼ停止しており、ロシア側はウクライナの事実上の降伏に近い条件を固持したままだ。
イギリスのジョン・ヒーリー国防相は会議の場で「世界の注目は現在、中東に集まりつつあるが、ウクライナを忘れてはならない」と強調。「プーチンは西側の関心が離れるのを狙っているが、NATOはそれを許さない」と述べ、支援継続の必要性を訴えた。
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