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「国際的…?いや地球的に迷惑だよ」ヒマラヤを壊すチベット巨大ダム、環境も外交も崩壊寸前

荒巻俊 アクセス  

世界最大のダム建設プロジェクト…インドとの「水戦争」は避けられず

引用:X(旧 Twitter)
引用:X(旧 Twitter)

中国が約1兆2,000億元(約24兆6,477億3,600万円)を投じ、チベット地域で世界最大規模の水力発電プロジェクトに着手した。周辺国の反発を懸念し10年以上延期してきたプロジェクトの開始により、敵対関係にあるインドとの「水戦争」が不可避となった。

世界最大の三峡ダムの3倍超の発電容量を持つプロジェクト

国営「新華社通信」によると、中国当局は19日、李強首相出席のもと、チベット自治区ニンティ市で「ヤルツァンポ川(中国名:雅魯藏布江、インド名:ブラマプトラ川)下流水力発電プロジェクト」の起工式を開催した。

標高3,000メートルを超えるチベット高原に源を発するヤルツァンポ川は、ヒマラヤの氷河と雪解け水を主な水源とし、全長約2,840キロメートルに及ぶ。特に、約50キロの区間で2,000メートル以上の落差があり、水力発電に最適な地形を有している。

ダム完成後の総発電容量は3,000億キロワット時で、現存する単一規模で世界最大の発電容量を誇る中国の三峡ダム(年間847億キロワット時)の3倍以上となる。中国電力建設集団(POWER CHINA)が担当し、2033年の完成を目指している。

温室効果ガス排出削減の圧力を受ける中国は、この水力発電プロジェクトにより火力発電の比率を下げつつ、電気自動車や人工知能(AI)産業の拡大に伴う産業用電力不足に効果的に対応できると見込んでいる。

同時に、単一プロジェクトとしては過去最大規模のこの事業を通じ、チベット自治区をはじめとする後進的な西部地域の開発と経済活性化に寄与すると期待している。中国当局は、このプロジェクトによりチベット自治区に年間200億元(約4,105億5,725万円)の収入がもたらされると発表している。

中国による「水の武器化」の可能性…インドとの対立は不可避

問題は周辺国の反発だ。ヤルツァンポ川はチベット南部を西から東へ横断した後、南へ急激に向きを変え、インド北東部で再び東から西へ流れる。その後、再度南へ向きを変えてバングラデシュを貫き、ベンガル湾へと流れ込む。

この川は中国だけでなく、インドやバングラデシュにとっても飲料水や農業用水として重要な水源である。ここに大規模なダムが複数建設されれば、下流に位置するインドとバングラデシュでは水不足や、短時間での大量放水による洪水被害が懸念される。

実際、チベットを水源とし、雲南省を経て東南アジア諸国へと流れるメコン川でも、同様の問題が過去に発生している。中国がメコン川上流に多数のダムを建設した結果、過去10年間、タイやミャンマー、ラオスなどメコン川流域国が水不足に悩まされてきた。

さらに、ダム建設により下流地域への栄養供給の減少、魚類の移動阻害、植生の崩壊などの副作用が連鎖的に生態系を乱す可能性がある。ヤルツァンポ川を生活の糧とする周辺国の漁民への影響も予想される。

特に懸念されるのは、中国がヤルツァンポ川上流に複数のダムを建設し、これを外交カードとして利用する可能性だ。中国は周辺国と協議を進める姿勢を示しているが、これを強制する手段がないため、周辺国の不安は高まるばかりだ。

中国とたびたび対立してきたインドは、今回のヤルツァンポ川ダム建設に対しても強く反発している。インド外務省は中国当局がこのプロジェクトを承認した際、「状況を注視し、我々の利益を守るために必要な措置を講じる」と警告した。

一部では、昨年末に両国が一時的に収束させた国境問題が再燃する可能性も指摘されている。両国は1962年に国境問題で戦争を経験しており、2020年6月にはヒマラヤ西部のガルワン渓谷で両軍間の衝突が発生している。

さらに、両国は最近、インドに亡命中のダライ・ラマの後継者指名を巡り、再び神経戦を繰り広げている。敵対関係にある両国の関係が、このダム建設プロジェクトを契機にさらに悪化する可能性があると懸念されている。

荒巻俊
CP-2022-0278@fastviewkorea.com

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