
中国の電気自動車大手「BYD(比亜迪)」の四半期純利益が、激化する価格競争により3年半ぶりに減少したと、ロイター通信が30日(現地時間)に報じた。BYDは29日、第2四半期の純利益が前年同期比29.9%減の64億元(約1,319億7,290万円)だったと発表した。第1四半期の100.4%増から急激に鈍化した形となる。6月30日までの3か月間の売上高は14%増の2,009億元(約4兆1,427億円)を記録した。
上半期全体では、利益が13.8%増、売上高は23.3%増となった。しかし、中国政府が最近、業界全体の収益性を圧迫する激しい価格競争の中止を促したため、テスラの最大のライバルであるBYDも苦戦を強いられている。BYDは今年、世界で550万台の販売を目標に掲げたが、初めの7か月間で249万台の販売に留まり、目標の45%にとどまっている。サードブリッジのアナリスト、ロザリー・チェン氏は「BYDが野心的な年間目標を達成する見通しは悲観的だ」と評価した。野村證券のアナリストらは、BYDの今年の販売台数を500万~520万台と予想している。
販売の約80%を中国市場に依存するBYDは、7月の国内販売が3か月連続で減少し、生産台数も17か月ぶりに減少した。ロイター通信は6月、BYDが中国工場の生産ペースを落とし、生産能力の拡大を延期したと報じている。
コメント0