「5歳児の腸に8カ所の穴」原因は飲み込んだ小さな磁石

ベトナムで5歳の男児がおもちゃの小さな磁石を誤って飲み込み、小腸に8カ所の穴があく重傷を負い、手術を受けたことが明らかになった。
現地メディア「VNエクスプレス」によると、男児A君(5)は3日間にわたり腹痛と嘔吐の症状を訴え、両親とともに病院を受診した。レントゲン検査の結果、小腸内に2本の磁石が確認され、超音波検査では腸炎と腹膜炎の兆候が見られた。
医師団は緊急で腹腔鏡手術を行い、直径2~3ミリの小腸穿孔を8カ所を確認した。原因とみられる小さな磁石20個を摘出した。磁石はすでに錆びており、腸粘膜に深刻な損傷を与えていたという。
手術後、A君は回復に向かっており、医療チームが腸粘膜の損傷や消化機能を経過観察している。両親によると、A君は玩具で遊んでいた際にカバーを噛み壊し、中に入っていた磁石を飲み込んだという。
専門家は「直径5センチ未満の小さな玩具は5歳以下の子どもにとって命に関わる危険がある。特に磁石やボタン電池を飲み込むと消化管穿孔など重大な合併症につながるため、すぐに医療機関を受診する必要がある」と警告している。
他国でも発生…全事故の82%が1~6歳の幼児
同様の事故は他国でも相次いでいる。韓国では今年6月、当時23カ月の男児が玩具の磁石33個を飲み込み、緊急手術を受けたケースが報告された。保護者が異変に気づき受診したところ、CTやX線検査で小腸内部に複数の磁石が固まっているのが確認されたという。
複数の磁石を飲み込んだ場合、磁石同士が腸の異なる部分を強く引き寄せ、圧迫や癒着によって腸に穴や異常な通路が生じる危険が高くなる。実際、この症例でも医師団が緊急手術を行い、磁石を除去、損傷部位の治療を行った。
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