
ドナルド・トランプ大統領は17日にウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談の際、アラスカとロシアを結ぶトンネル建設の提案を笑いながら軽く退けたと、英国紙デイリー・メールが報じた。
◆ トランプ・ゼレンスキー会談中に突如浮上した「プーチン―トランプ」トンネル構想
トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領は、16日に電話会談を行った。その後、プーチン大統領の投資特使であり、ロシア直接投資基金(RDIF)のCEOであるキリル・ドミトリエフ氏は、X(旧ツイッター)で、「ロシアとイーロン・マスク氏を含む『国際的パートナー』により、8年以内にベーリング海峡を横断する70マイル(約112km)の鉄道トンネルが建設される可能性がある」と述べた。
ドミトリエフ氏は、「通常650億ドル(約9兆6,090億8,753万5,831円)以上かかるプロジェクトだが、マスク氏の企業技術を活用すれば80億ドル(約1兆1,826億5,692万7,487円)未満に抑えられる」と説明した。
マスク氏はトンネル建設会社「ザ・ボーリング・カンパニー(TBC)」も所有している。
トランプ大統領はゼレンスキー大統領との会談で関連する質問を受け、「今その話を聞いたところだが、興味深い案件だと思うので検討してみる価値はある」と笑いながら答えた。
トランプ大統領は、「自政権がアラスカに良質な道路を建設したことで、多くの鉱物資源が獲得できるだろう」と付け加えた。
ゼレンスキー大統領は率直に「この案には賛成できない」と不満を示し、トランプ大統領は「君が気に入らないだろうと思っていた」と笑って切り返した。
ドミトリエフ氏は、ベーリング海峡下のこのトンネルについて、「クレムリンは天然資源の共同探査を可能にし『団結の象徴』となる潜在力があると見ている」と述べた。
デイリー・メールは、この提案がロシアによる「トランプ政権がウクライナへミサイル『トマホーク』を供与するのを阻止する」試みの中で浮上したと伝えている。
◆ ロシア、「ベーリング海峡」トンネルに継続的関心…150年以上にわたる構想
ドミトリエフ氏はXで「ベーリング海峡を通じた米露接続の夢は、1904年の『シベリア・アラスカ鉄道』から2007年の『ロシア計画』まで続く長年のビジョンを反映している」と投稿した。
最狭部の幅が51マイル(約81km)のベーリング海峡は、ロシアのチュコト自治管区とアラスカを隔てている。
両地域を結ぶ構想は少なくとも150年間議論され、様々なプロジェクトが立案されてきたが、実現には至っていない。
ドミトリエフ氏はXでマスク氏宛の手紙の中で、「『プーチン―トランプ』トンネルによって米国とロシア、アメリカ大陸とアフロ・ユーラシアが結ばれることを想像してほしい。70マイルのこの接続は団結の象徴となる」と記した。
彼はまた、冷戦時代にも「ケネディ・フルシチョフ世界平和橋」建設という類似の構想が提案されたと述べた。
さらに「RDIFは露中初の鉄道橋建設に投資し、実現させた」と述べ、「今こそ、人類史上初めて大陸を結び、さらに大きな可能性を追求する時だ。ロシアとアメリカを結ぶ時が来た」と語った。
デイリー・メールによると、マスク氏はまだこの提案について言及していないという。
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