
ロシアの大手石油企業「ルクオイル」が、イラクの西クルナ油田(第2期)に関して不可抗力を宣言したと、ロイター通信、ブルームバーグが10日(現地時間)に報じた。匿名の情報筋によると、ルクオイルはイラク石油省に対し、不可抗力の状況により油田での正常な作業継続が不可能だとする書簡を送ったという。ルクオイルはコメントの要請に応じなかった。
これは、米財務省がロシアにウクライナ問題解決を迫るため、ロシアの大手石油企業「ルクオイル」と「ロスネフチ」に制裁を課した効果が表れたものと分析される。ルクオイルの海外事業に支障が生じたということだ。西クルナ油田は世界最大級の油田の一つで、ルクオイルの最も価値ある海外資産と評価されているとロイター通信は伝えた。インテルファクス通信は、1日48万バレル以上を産出するこの油田の持分75%をルクオイルが所有していると説明した。
ルクオイルは不可抗力宣言により契約上の義務を履行しない可能性があるが、西クルナ油田関連の輸送が直ちに停止されるわけではない。イラク石油産業の高官は、不可抗力の事由が6か月以内に解決されなければ、ルクオイルは生産を停止し、事業から完全に撤退することになると述べた。
米国の制裁以降、イラクはルクオイルへの現金・原油の支払いを停止した。ルクオイルは米国の制裁後、海外資産を売却すると表明した。スイスに本社を置くグローバル商品取引会社「ガンバー・グループ」がルクオイルの資産買収を進めていたが、米財務省がガンバーを「クレムリン(ロシア大統領府)の操り人形」と呼んで非難したため、買収提案を撤回した。















コメント0