
米軍が太平洋上で麻薬を運搬していたとみられる船舶2隻を撃沈し、乗船していた6人が死亡したことを、ピート・ヘグセス国防長官が明らかにした。
報道によると、ヘグセス氏が10日(現地時間)、Xを通じて「9日、ドナルド・トランプ前大統領の指示により『指定されたテロ組織』が運用していた2隻の船舶に対して致死的な攻撃を実施した」と明らかにした。 同氏は「攻撃は国際海域で2回行われ、各船には男性3人ずつ、計6人の『麻薬テロリスト(narco-terrorists)』が乗船していた。全員死亡し、米軍側に被害はなかった」と語った。 さらに、これらの船舶が「違法な麻薬密輸船」であったとした上で、「我々はトランプ前大統領の指揮のもと、祖国を守り、米国と米国民を害しようとするカルテル系テロリストを排除している」と語気を強めた。
一方、米国内の報道機関は、トランプ前政権が攻撃対象となった船舶の麻薬関連容疑について十分に説明していないと指摘している。 米紙『ニューヨーク・タイムズ』は、「ヘグセス氏は、2隻に乗船していた男性らが実際に麻薬密輸に関与していたという主張を裏付ける証拠を提示できていない」とし、「法律専門家は、犯罪の疑いがあるとしても、明白な脅威を示していない民間人を米軍が意図的に攻撃することは違法だと批判を表明した」と報じた。 『CNN』もまた、「トランプ前政権は、攻撃を受けた船舶が麻薬を積載していた事実やカルテルと関係していた事実を公的に証明していない」とし、「同政権はこれまでの複数のブリーフィングで、船舶攻撃の前に乗船者個々の身元を必ずしも把握しているわけではない点を認めていた」と伝えた。
なお、複数の海外報道を総合すると、米軍は9月以降、太平洋およびカリブ海で「麻薬運搬船」とみられる船舶に対して計19回の攻撃を実施し、合計76人が死亡したと報じられている。















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