新規輸出契約の締結を中断…契約済み物量もキャンセル交渉
イラク原油生産量、60~70%急減

米国とイランの戦争を受けて原油価格が上昇する中、石油製品の輸出中断が連鎖するとの懸念が広がっている。主要産油国で生産の支障が相次ぎ、中国はすでに石油製品の輸出を中断するという強硬措置に踏み切った。一部では、中国の輸出中断措置がアジア太平洋地域の石油製品供給不足につながる可能性があるとの見方も出ている。
9日、ロイター通信とブルームバーグ通信、中国産業界によると、中国の経済政策の司令塔とされる国家発展改革委員会が最近、国有・民間の製油会社を招集し、石油製品の輸出中断を指示したという。新規輸出契約の締結を中断し、すでに契約が完了した物量についてもキャンセル交渉に入るよう求める内容が含まれているという。
中国石油天然気(ペトロチャイナ)、中国石油化工集団(シノペック)、中国海洋石油、中国中化集団(シノケム)など中国の国有エネルギー企業や民間企業は、政府の許可を受けて輸出量を決定している。業界では、世界最大の原油輸入国である中国が内需向け備蓄を優先し、中国国内のエネルギー供給を安定させる狙いがあるとみられている。
また、サウジアラムコが出資する中国の主要製油会社である浙江石油化工は、中東情勢の緊張で原油供給に影響が出たことを受け、日量20万バレル規模の設備の稼働を停止した。さらに、同じくサウジアラムコが出資する中国の製油会社である福建石油化工も、日量8万バレル規模の原油設備の稼働を一定期間停止したと伝えられている。
世界第3位の原油輸入国であるインドでも影響が広がっている。インド政府はガソリンや軽油の輸出制限、ロシア産原油の購入拡大、液化石油ガス(LPG)の供給制限などを検討している。製油会社は供給の混乱を懸念し、代替となる原油供給源の確保に乗り出した。
イラン戦争の長期化の兆しにより、中東地域の原油生産量は急速に減少している。特に主要産油国であるイラクの生産の支障が目立つ。イラクの原油生産量はイラン戦争以降、日量約430万バレルから130万バレル程度へと、およそ60~70%急減したと伝えられている。
原油輸出も急減している。イラクの原油輸出量は8日(現地時間)時点で日量平均約80万バレルにとどまった。ホルムズ海峡の通航が困難になり、タンカー2隻のみが積み込み作業を行った影響とされる。先月は日量333万4,000バレルに達していた。ホルムズ海峡は世界の海上原油取引の約20%が通過する重要な海上輸送路とされている。
















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