
米国のドナルド・トランプ大統領は21日、イランとの休戦を再び延長すると発表した。追加延長は行わないとしてきた従来の立場を、自ら覆した格好となった。
トランプ大統領は同日午後、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に掲載した声明で、イラン政府が予想通り深刻に分裂していることに加え、パキスタンのアシム・ムニール陸軍参謀総長とシェバズ・シャリフ首相の要請を踏まえて決定したと説明した。そのうえで、イラン側の指導部と代表団が統一した提案をまとめるまで、対イラン攻撃を見合わせてほしいとの要請を受けたと明らかにした。
これを受け、トランプ大統領は米軍に対し、既存の封鎖措置を継続するよう指示した。あらゆる面で即応可能な態勢を維持するよう命じたうえで、イラン側の提案が提出され、何らかの形で協議が決着するまで休戦を延長すると強調している。
今回の再延長は、トランプ大統領がわずか数時間前まで維持していた「休戦延長はない」との立場を、自ら覆した判断でもある。トランプ大統領は同日午前、米経済メディアCNBCの電話インタビューで、休戦延長の可能性について「そうしたくない。われわれには時間があまりない」と述べ、爆撃再開の可能性にも言及していた。前日のブルームバーグとのインタビューでも、休戦延長の可能性は極めて低いと線を引いていたが、同日午後になると「トゥルース・ソーシャル」で一転して延長を表明した。交渉局面ごとに強硬姿勢を前面に打ち出し、その後の情勢に応じて方針を変える従来のトランプ氏流の圧力手法が、今回も繰り返されたとの見方が出ている。
休戦期限を巡るトランプ大統領の揺れる対応にも批判が集まっている。当初、今月7日に合意された2週間の第1次休戦は、米東部時間21日午後8時に終了する予定で、イラン側もこれを公式な失効時点として維持してきた。一方、トランプ大統領は最近のメディア対応で、休戦終了時点を22日夜だとにおわせる発言を重ね、期限を1日遅らせて示していた。
それにもかかわらず、トランプ大統領は、自ら一方的に示していた22日の期限を待たず、21日午後4時9分に再延長を発表した。実質的には、自身が持ち出した期限すら守らないまま、前倒しで延長措置に踏み切ったことになる。今回の声明でも、「イラン側の提案が提出され、何らかの形で議論が終わるまで」と述べるにとどまり、休戦を何日間延長するのかは明示しなかった。
さらに、今回の延長でパキスタンの仲介要請を受け入れた形を取った点も、第1次休戦時の構図と似ているとの指摘がある。7日の第1次休戦発表でも、トランプ大統領はパキスタン首相と陸軍参謀総長による休戦提案を受け入れる形を示していた。だがその後、フィナンシャル・タイムズやガーディアンなどの主要海外メディアは、原油価格の急騰とイランの予想外に激しい抵抗に直面した米国のトランプ政権が、むしろパキスタンに対し、イランとの休戦仲介に動くよう水面下で強く働きかけていたと報じた。













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