
アクシオスは29日(現地時間)、イランが核開発計画をめぐる懸念を解消する合意に応じるまで、米国のドナルド・トランプ大統領はイランに対する海上封鎖を維持する方針を示したと伝えた。
アクシオスによると、トランプ大統領は電話インタビューで「封鎖は爆撃よりもいくぶん効果的だ」と語った。そのうえで、イランは「のどに餌を詰まらせた豚のように苦しんでおり、状況はさらに悪化するだろう」と述べ、「彼らに核兵器を持たせるわけにはいかない」と強調した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ大統領が側近に対し、イランの港湾の長期封鎖に向けた準備を進めるよう指示したと報じた。また、ホワイトハウス関係者によれば、トランプ大統領は石油業界やトレーディング業界の経営幹部との会合で、米国によるイランの海上封鎖が長期化した際の影響を和らげる方策について協議したという。中東地域の原油供給に深刻な混乱が生じるとの懸念が一段と強まっている。
こうした報道を受け、ブレント原油は一時約6%急騰し、1バレル119.5ドル(約1万9,000円)を突破した。米WTI原油も6%以上値上がりし、1バレル約106ドル(約1万6,900円)で取引された。
ロイター通信によると、イラン戦争が始まった2月末から4月中旬までに生じた原油供給の混乱の規模は、500億ドル(約7兆9,500億円)を上回ると推計されている。
中国・海通先物のアナリストは「トランプ大統領が封鎖の長期化に踏み切った場合、供給の混乱はさらに深刻化し、原油価格の上昇圧力はさらに高まるだろう」と指摘した。
この日は、米国の週間原油在庫の減少幅が市場予想を大きく上回ったことも明らかになり、原油価格を押し上げる要因となった。米エネルギー情報局(EIA)によると、先週の米国の原油在庫は600万バレル超減少し、市場予想の約20万バレル減を大きく上回った。
市場は、アラブ首長国連邦(UAE)が石油輸出国機構(OPEC)からの脱退を決定したことによる影響にも注目している。ただ、専門家らは、現時点で中東での戦争が続いていることから、UAEの脱退が市場に及ぼす短期的な影響は限定的との見方を示している。
インベステックの商品部門責任者カラム・マクファーソン氏は「長期的に見れば、UAEの生産上限をめぐる緊張は以前から存在しており、OPECプラスからの脱退の可能性もかねて指摘されてきた」と述べ、「その意味で、今回の決定そのものは驚くべきものではないが、現在の中東情勢を踏まえれば、そのタイミングは注目に値する」と語った。
オランダ金融大手INGのストラテジストらは、UAEの脱退はOPECにとって「大きな打撃」だとし、「石油市場におけるOPECの影響力を弱めるという点で、トランプ大統領にとっても歓迎すべき動きであることは間違いない」「原油の輸入国や消費者にとっても、好材料となり得る」と評価した。ただ、「短期的に原油価格を左右する最大の要因は、依然としてペルシャ湾の情勢と、ホルムズ海峡経由の原油輸送が再開される時期だ」と付け加えた。
イラン戦争がインフレに及ぼす影響への懸念と、堅調な労働市場の状況が重なるなか、米連邦準備制度理事会(FRB)は5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で3会合連続の政策金利据え置きを決定する見通しだ。市場では年内の利下げ観測が事実上後退し、2027年には利上げに踏み切る可能性まで織り込まれ始めている。
シティ・インデックスのアナリスト、フィオナ・シンコッタ氏は「原油価格の高止まりがインフレ圧力を強め、国債利回りを押し上げており、政策運営の環境をさらに複雑にしている」と述べたうえで、「FRBはインフレリスクと景気減速への懸念のはざまで、バランスを取らざるを得ない難しい局面に立たされている」と分析した。














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