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自ら作った罠に囚われ、出口を見失い”右往左往”するトランプ

織田昌大 アクセス  

引用:ドナルド・トランプ米大統領のSNS

米CNNは7日、イラン戦争を引き起こしたドナルド・トランプ米大統領が自ら作りだした地政学的・国内政治的な罠に陥り、出口を見いだせないまま右往左往していると報じた。

言葉で戦争に勝てるなら、トランプ大統領のイラン戦争はとうの昔に終わっていただろう。しかしトランプ大統領は最長でも1カ月半で終わらせるつもりだった戦争が10週目に入っても、依然として出口を見いだせずにいる。

トランプ大統領は自ら招いた二つの罠に囚われている。

一つは、イランがホルムズ海峡を掌握したまま屈服を拒んでいるため、戦争を決定的に終結させられないことだ。

もう一つは、紛争が長期化する中で支持率が30%台に落ち込み、ガソリン価格がガロン当たり平均4.50ドル(約707円)を超えたことで国民の反戦感情が高まっており、戦争を継続する余力がないことだ。

結局、トランプ大統領は身動きが取れない状況に置かれている。この現実が、平和会談の進展について絶えず楽観的な見通しを示したり、予告なしに軍事戦略を発表・変更したりする傾向の背景にあるとみられる。

現在パキスタンの仲介で議論されている1ページの覚書は、戦争を終結させ、懸案解決のために30日間の休戦を行うという内容だ。

しかしこの1ページの文書が、複雑な核交渉やイランのミサイル・代理テロプログラムを含む、約半世紀にわたる米国とテヘランの問題を最終的に解決するには、あまりにも不十分に思える。

さらにイランは経済再建のための大規模な制裁解除と、ホルムズ海峡での通行料徴収を要求している。

トランプ大統領はここ数週間、交渉がまもなく妥結するとして、イランが自身の全要求に同意したと繰り返し主張してきたが、いずれも事実ではなかった。

数時間で幕を閉じた「プロジェクト・フリーダム」

この戦争は戦略的混乱、突然の方向転換、先の見えない終戦展望に彩られており、その傾向はますます顕著になっている。

5日にはマルコ・ルビオ米国務長官が1時間近くをかけて「エピック・フューリー作戦」の終了と「プロジェクト・フリーダム」の開始を説明した。しかし数時間も経たないうちに「プロジェクト・フリーダム」は中断された。

トランプ大統領はイランとの平和会談を促進しようとしたと説明したが、新たな作戦を導入した直後に撤回したことで、イラン戦争を引き起こした米国の決意は見失われてしまった。

トランプ大統領は一度の決定的な行動でイランを屈服させられると信じてきた。米国とイスラエルによる爆撃作戦でイランの最高指導者であるアヤトラ・アリー・ハメネイ師を暗殺し、軍事目標を猛烈に爆撃した後、イランの船舶と港湾の封鎖に踏み切った。そしてプロジェクト・フリーダムが現れたかと思えばすぐに消えた。

これらの矢継ぎ早の措置はいずれも、殉教した上官たちの後を継いだ強硬派イラン政権を崩壊させるには至らなかった。イランにとって生存そのものが勝利に等しい。

トランプ大統領は6日、軍人の母親たちの集会で、大規模な兵力と資源が投入されたイラン戦争の実態を過小評価して語った。「我々は小競り合い(skirmish)に関与しているだけだ。ベネズエラの時と同様、信じられないほどうまくやっている。規模は大きいが、非常にうまくいっている。イランは交渉を望んでいる」と強調した。

開戦からほぼ70日が経過した時点でイラン戦争をベネズエラ作戦に例えるのは、驚くべき発言だ。

現実から目を背け、言葉を濁すような発言は、この戦争からの出口を知る指導者のものとはかけ離れていた。

軍事的勝利が戦略的勝利につながらず

イラン戦争は、弱小国でも非対称戦争で超大国に対抗できるという事例をまた一つ積み重ねることになるだろう。

イランの海軍・空軍を撃破し、軍需産業基盤に深刻な打撃を与えたのは事実だ。しかし数万人規模の地上軍投入を拒否したトランプ大統領の判断は、明確な軍事的勝利が当初から不可能であることを意味していた。

米国の作戦上の限界とイランによるホルムズ海峡の掌握が戦場を混沌とさせ、その溝がトランプ大統領が軍の戦術的勝利を米国の戦略的勝利に結びつけられなかった理由を物語っている。

イラン国民が独裁的な指導者たちに対して蜂起することはなかった。イランは核開発プログラムを検証可能な形で放棄したり、高濃縮ウランの備蓄を引き渡したりすることに合意していない。イスラム革命防衛隊がレバノンやガザ地区で代理ネットワークを再構築しないという保証もない。

低下する米国の交渉力

5日、ルビオ米国務長官が米国は「すべてのカードを握っている」とし、封鎖がイランを屈服させるというトランプ大統領の主張を繰り返す一方で、米国の交渉立場の脆弱さが改めて露呈した。

ルビオ米国務長官はホルムズ海峡の再開放を強く求めたが、海峡は戦争開始前には開かれていた。イランはこの問題が実効的な主要な抑止力として機能することを今や意識しており、ホルムズ海峡が交渉の焦点となっていること自体が、戦略的バランスがイラン側に傾いていることを示している。

危険にさらされた米軍兵士たち、無防備なイラン市民たち、高騰するガソリン価格に苦しむ米国民たち、そしてトランプ大統領の戦争で経済的損害を被る世界中の人々のために、迅速な解決が切実に求められている。

しかし、不正確な発言を繰り返し「画期的な外交的突破口」を喧伝する希望的観測と、1ページの覚書が平和への鍵を開くという非現実的な楽観論が、米政権の能力への疑念を深めている。

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