政府、レアアース生産設備構築
信越化学工業、福井県に生産設備新設
政府が費用の半分を支援

化学会社の信越化学工業が福井県にレアアース生産設備を新設する。中国依存度の高いレアアース供給網を再編するため、国内の精錬能力を拡大し、安定した供給体制を構築するための措置である。
レアアースは鉱石を分離・精製する精錬過程を経て各種希土類元素に分離・精製され、電気自動車(EV)用永久磁石や半導体製造装置などに使用される重要な素材だ。
政府も2028年度以降の商業化を目指し、小笠原諸島・南鳥島近海でレアアース資源の開発を進めている。精錬設備投資については最大半分まで補助金を支給し、国内で完結する供給網構築を支える計画だ。
現在、中国は世界のレアアース鉱石生産量の約70%を占めており、採掘から精錬まで一貫生産体制を構築し、磁石用レアアース生産の90%以上を供給している。
中国の輸出規制強化により、日本の供給不安が現実化している。今年3~4月の中国産レアアースの日本への輸入量は前年同期比で80%減少した。日本は南鳥島海域以外にもオーストラリアや東南アジアなどでレアアース資源の確保を推進しており、中国以外の地域で調達した鉱石を国内で精錬できる生産能力の拡充が急務となっている。
信越化学工業は福井県に最低350億円を投資して新しいレアアース精錬設備を建設する予定だ。このうち175億円は政府補助金を活用する。同社はすでに福井県内に2か所のレアアース精錬拠点を運営しており、生産能力は国内最高水準と評価されている。信越化学工業が国内に新しいレアアース精錬施設を建設するのは2008年以来初めてだ。
今回の投資により、電気自動車モーター用ネオジム磁石に必須なジスプロシウムとテルビウム、半導体製造装置に使用されるイットリウムなどの供給能力の拡大が見込まれる。レアアース精錬は強酸性廃液と重金属廃棄物が発生する産業で、環境汚染を防ぐための徹底した管理が必要だ。日本は過去に環境規制を遵守しながらレアアース精錬産業を運営していたが、1990年代以降、中国が低コストを前面に出して市場を掌握し、収益性が悪化して日本企業が相次いで事業から撤退した。
中国は最近、レアアースを経済的圧力手段として活用している。中華人民共和国商務部は2025年4月にジスプロシウムなど7種類のレアアースに対する輸出規制を導入し、2026年1月からは軍民両用品目規定を根拠に日本に対する輸出管理をさらに強化した。













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