米国の関心が中東へ、ウクライナは攻勢強化
ロシアメディア「影響なし、ドローン140機以上撃墜」
ウクライナ「今月のロシア軍戦死者約2万9,000人」

ウクライナは22日未明、ロシアの首都モスクワ北方にあるドゥブナ宇宙通信センターを標的に大規模なドローン攻撃を実施した。ドゥブナ宇宙通信センターはロシア最大級の衛星通信中継・送受信拠点として知られる。2月28日に始まったイラン戦争を受け、和平交渉を仲介してきた米国の関心が中東へ移る中、ドローン戦を得意とするウクライナが攻勢を一段と強めている。
ロシア国営タス通信は22日「ドゥブナ宇宙通信センターがウクライナ軍による大規模なドローン攻撃を受けたものの、テレビ放送や通信への影響は確認されていない」と報じた。ロシア国防省は今回のウクライナの攻撃で140機以上のドローンを撃墜したとしている。
ドゥブナ宇宙通信センターは1980年のモスクワ五輪開催時、競技映像を欧州各国へ送信する目的で旧ソ連が設立した施設だ。その後は一時、ロシア大統領府(クレムリン)と米ホワイトハウスを結ぶホットラインの運用も担った。現在も欧州有数の衛星通信中継拠点として機能している。
ドゥブナはモスクワの北約125kmに位置する都市で、ロシア政府が2005年から米シリコンバレーをモデルに先端産業クラスターの整備を進めてきた地域でもある。
ウクライナは国境に接するロシア南部ボロネジ州のミサイル電子機器工場にも空爆を実施した。ロシア・ボロネジ州のアレクサンドル・グセフ知事はウクライナによるミサイル攻撃で少なくとも5人が死亡し、数十人が負傷したと明らかにした。
モスクワを狙ったドローン攻撃も続いた。ロシア当局はモスクワへ向かっていたウクライナのドローン59機を撃墜したと発表した。この影響で22日には、シェレメチェボ、ブヌーコボ、ドモジェドボ、ジュコーフスキーのモスクワ圏にある主要国際空港4カ所が一時運航を停止した。
ウクライナはここ数週間、2014年にロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島への攻撃も強化している。ロシアが占領するウクライナ南部とクリミア半島を結ぶ道路や鉄道網、橋などを相次いで攻撃しており、クリミア半島内の物流網は大きな打撃を受けている。燃料不足も深刻化しており、ロシアのインテルファクス通信などによると、クリミア半島の主要ガソリンスタンドでは21日から住民や企業向けのガソリン販売が全面中止されたという。
最近のウクライナによる攻撃激化を受け、ロシア軍の人的被害も急増している。ウクライナメディアのNVとユナイテッド24は、ウクライナ軍参謀本部の日次報告を引用し、1日から22日までのロシア軍の累計死亡者数は約2万9,080人に上ると報じた。5日だけでも1,550人が死亡したとしている。













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