イラン、ホルムズ海峡の統制強化…「未承認航路」に特殊部隊配備

イランがホルムズ海峡に対する軍事的な統制を強化していると報じられた。
イラン反政府系メディアのイラン・インターナショナルは2日(現地時間)、関係者の話として、イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)がホルムズ海峡でオマーン側の南側航路を航行する船舶を監視するため、特殊部隊を配備したと報じた。
報道によると、IRGCは最近、ペルシャ湾沿岸に特殊部隊を展開したという。この部隊はホルムズ海峡南側のオマーン寄りの航路を通航する船舶を事前に識別し、警告を行う任務を担っている。
関係者は、IRGCは地上監視拠点や海軍の装備、航空監視システムなどを活用して船舶の動きを追跡していると説明した。また、オマーン側の情報源を通じて同航路を航行する船舶の運航日程や詳細情報の収集も進めようとしていると伝えた。
今回の措置はホルムズ海峡の通航管轄権を巡り、イランが統制を強化する方針と軌を一にするものとみられる。イランはこれまでも、自国が承認した航路を利用しない船舶に対しては軍事的な対応を取る可能性があると警告してきた。
AP通信によると、イラン統合軍司令部は声明で「ホルムズ海峡を通航するタンカーや商船はイランが承認した航路を航行しなければならない」と表明したという。指定航路から外れたり、イランが定める航行手続きに従わなかったりした場合には、即座に強力な対応に直面する可能性があるとも警告した。
市場関係者や海運業界では、航路の選択そのものが政治的な判断を伴う状況になっていることへの懸念が高まっている。船舶はその都度、イランが承認した航路を利用するか、米国やオマーンが注視する南側航路を選択するかの判断を迫られている。
米国とイランはカタールのドーハで軍事行動の停止やホルムズ海峡の通航問題を巡る間接協議を続けている。しかし、イランは協議とは別に現場で船舶の監視態勢を拡大しているとみられる。ホルムズ海峡の統制権を交渉の切り札として活用する狙いがあるとの見方も出ている。
一方、米国とイランは先月17日に締結した終戦に向けた了解覚書(MOU)で、その後の協議が行われる60日間はホルムズ海峡を通行料なしで開放することで合意した。ただし、期間終了後に通行料を再び課すかどうかを巡っては双方の主張が食い違っている。8月中旬以降もこの問題で両国の隔たりが埋まらなければ、ホルムズ海峡を巡る軍事的な緊張が再び高まる可能性がある。
ホルムズ海峡は中東産の原油や液化天然ガス(LNG)が輸送される世界有数の海上交通の要衝だ。この海峡を通過する石油は世界の石油消費量の約5分の1を占めており、通行の可否や費用問題は国際エネルギー市場や海上物流に大きな影響を及ぼす可能性がある。













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