
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が小惑星探査機「はやぶさ2」を用いた超高速小惑星接近飛行に成功した。これにより、地球と衝突する可能性のある小惑星の軌道を変更するための惑星防衛技術の確立に一歩前進したとの評価が出ている。
JAXAによると、はやぶさ2は5日午後6時30分ごろ、地球から約9400万km離れた地球接近小惑星「トリフネ」のフライバイに成功した。「フライバイ」とは、探査機が天体に着陸せずに近くを通過しながら観測することを指す。
JAXAは同日午後6時35分、地上でのはやぶさ2の状態が正常であることを確認し、トリフネの画像と科学データの取得にも成功したと発表した。
「トリフネ」は、仮符号「2001 CC21」と呼ばれていた地球接近小惑星だ。JAXAはこの小惑星について、直径約500mの細長い形状と推定されるとしている。はやぶさ2はトリフネを秒速約5km、時速約1万8000kmの相対速度でフライバイした。
JAXAは今回のトリフネフライバイについて、「小さな天体に対する高速接近・誘導技術を検証した点に意義がある」と説明した。小惑星の地球衝突リスクを防ぐには、探査機を正確に接近させたり、衝突させたりできる技術が欠かせない。
NASAは2022年、DART探査機を小惑星の衛星「ディモルフォス」に衝突させ、実際に軌道を変更させることに成功している。
はやぶさ2は今回、トリフネと衝突したり軌道を変えたりはしなかったが、同様の任務に必要な精密な制御技術を実証した形だ。
産経新聞など日本のメディアによると、はやぶさ2は計画上、トリフネの表面から約400~600mの距離まで接近する高難度の飛行を行った。
2014年に打ち上げられたはやぶさ2は、2020年に小惑星「リュウグウ」の試料を地球に持ち帰った後、残った燃料で拡張ミッションを続けている。
はやぶさ2は今後、2027年と2028年に地球の重力を利用した「スイングバイ」を経て、2031年に超小型小惑星「1998 KY26」に到着することを目指している。「スイングバイ」とは、探査機が惑星の重力を利用して燃料消費を抑えながら速度や軌道を変える飛行方式を指す。













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