2026年北中米ワールドカップは、政治介入や高額なチケット価格など様々な論争に巻き込まれているが、国際サッカー連盟(FIFA)は過去最高の収益を上げ、ジャンニ・インファンティーノFIFA会長の権力基盤はむしろ一層強固になったとの分析が出ている。

7日(現地時間)、ブルームバーグは「論争のワールドカップでさらに豊かになったFIFA(FIFA Emerges Even Richer From a World Cup of Controversies)」というタイトルのコラムで、「大会が終われば大半の論争は忘れられるだろうが、FIFAには莫大な収益とより強い権力だけが残ることになる」と評価した。
今大会は高額なチケット価格や政治的介入を巡る論争、一部の国や審判の排除などで、公平性と運営を巡る批判が絶えなかった。今大会のチケットは最低140ドル(約2万2,700円)に設定された上、需要に応じて価格が変動するダイナミックプライシングが適用され、決勝戦のチケット価格は4,000ドル(約64万7,100円)を超えたとされる。また、ソマリア出身者として初めてワールドカップで審判を務める予定だったオマル・アルタンの米国への入国が拒否されることもあった。
特に最近では、トランプ米大統領の圧力を受けた後、出場停止処分を受けていた米国代表FWフォラリン・バログンの出場をFIFAが認めたことで、公平性を巡る論争がさらに強まった。
バログンは2日、米サンフランシスコ・ベイエリア・スタジアム(リーバイス・スタジアム)で行われたボスニア・ヘルツェゴビナとの大会ベスト32で先制ゴールを決め、米国は2-0で勝利した。一方、試合中に相手選手の足首を踏み、レッドカードを受けて退場した。レッドカードを受けた場合、次の試合は出場停止となるため、バログンは7日のベルギーとのベスト16に出場できない状況だった。
ところがFIFAは5日、バログンに科された1試合の出場停止処分の執行を1年間猶予すると、米国サッカー連盟に通知したことが分かった。その後、トランプ米大統領は記者団に対し、自身がインファンティーノ会長にバログンのレッドカード判定を再検討するよう求めたと明らかにした。
英国のスポーツ専門弁護士ニック・デマルコ氏は「問題はレッドカード判定の妥当性ではなく、FIFAがワールドカップの公平性と、世界のサッカーを統括する機関としての権威を自ら損なったかどうかだ」と指摘した。
一方、ブルームバーグは、こうした論争がFIFAの興行面にはほとんど影響を与えなかったと分析した。むしろFIFAは今回のワールドカップで約90億ドル(約1兆4,600億円)の収益を上げると予想されている。これは2022年カタールワールドカップより約20億ドル(約3,236億5,000万円)増えた規模だ。
インファンティーノ会長の権力基盤もさらに強固になった。同会長は2027年にモロッコで開かれるFIFA総会で、会長3期目に挑戦する予定だ。アジア、アフリカ、南米のサッカー連盟も公に支持を表明している。アジアサッカー連盟(AFC)のシェイク・サルマン会長は「FIFAは歴史上最も良い位置にいる」と評価した。
一方、欧州では批判が続いている。ユルゲン・クロップ元リバプール監督は「サッカーは我々のスポーツであり、彼らのものではない。トランプ大統領とインファンティーノ会長が2人だけの合意で問題を解決したのであれば、すべてが疑われることになる」と批判した。
ブルームバーグは「今回のワールドカップは様々な論争にも関わらず、試合の大半が満員となり、スター選手の活躍や参加国の拡大などで興行面でも成功した」とし、「結局、インファンティーノ会長は莫大な収益と加盟協会の支持を背景に、むしろより強力な権力を手に入れることになった」と評価した。













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