
俳優カン・テオが、濃密な余韻を残す名シーンを次々と完成させ、「エンディング職人」として存在感を示している。2022年放送の『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』に出演し、「少し物足りないですね」という名ぜりふで「物足りなさ男」と呼ばれ大きな支持を得た。その後入隊による空白期間を経て、除隊後初作『ジャガイモ研究所』で3年ぶりに活動を再開したが、同作は視聴率1%台で終了した。しかし今年下半期の別作品『この川には月が流れる』では最高6%台を記録し、好評を博している。
現在放送中のMBC金土ドラマ『この川には月が流れる』で、カン・テオは世子イガン役を演じ、回ごとに異なる質感の印象的なエンディングを届け、強烈なインパクトを残している。物語に深みを与える感情演技と存在感ある締めくくりが視聴者の心をつかみ、視線を一気に引き寄せた。

回を追うごとに多彩な表情を見せるカン・テオの変幻自在な演技は、作品の緊張感と吸引力をさらに強固にしている。壮絶な怒りから切ない恋慕、胸を打つ謝罪まで、感情のスペクトラムを凝縮したイガンのエンディング三連発が注目を集めた。
パク・ダリ(キム・セジョン)を守れなかった自責が爆発し、怒りへと傾く第7話のエンディングは没入感を最高潮へ引き上げた。笞刑を受けるダリのもとへ駆けつけたイガンは、彼女を抱き寄せ、自ら身を投げ出して代わりに鞭を受ける。力なく倒れたダリを前に、感情を抑えきれなくなったイガンは「皆殺しにしてやる」と怒りを爆発させ、強烈な幕切れを飾った。激しい感情を宿す眼差しと一瞬で切り替わる表情、怒りを押し込めたせりふが緊張感を頂点へ導き、余韻を最大化した。
危機に陥ったダリを救うため、自ら禁軍へ火矢を放ったイガンは、復讐の機会を逃したと自責するダリを温かくなだめる。「私はとても深く恋い慕っている、パク・ダリを」という真心の告白で包み込み、そっと口づけを交わし、回の最後まで二人の感情を濃く染め上げた。愛する人を見つめる温かな眼差しと慈しむ視線が、切実なメロ感情を加え、強いときめきを与えた。

死んだと思っていた嬪宮が実はダリだった事実に直面したイガンは、これまで浴びせた冷たい言葉と傷を思い返し、深い後悔と罪悪感に囚われる。感情が込み上げた彼は「本当にすまない。長い間、一人にしてしまった」と崩れ落ちるように号泣し、涙を隠さぬままダリを強く抱き締め、切実な真心を伝えた。この場面でカン・テオは、後悔、謝罪、罪悪感、そして恋人への深まった想いまで、複合的な感情を全身で表現し、エンディングの響きをいっそう強めた。
一瞬たりとも目を離せない熱演で、回の始まりから終わりまで物語の呼吸を導くカン・テオの活躍は、毎回家庭の画面を圧倒している。「エンディング職人」として回の感情線を完璧に担い、物語をより豊かにする彼が、今後どのような姿で新たな感動を届けるのか、期待は高まる。
『この川には月が流れる』は、毎週金・土曜の夜9時40分に放送される。













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