
持続的なかゆみの症状が、最終的に命に関わるがんであることが判明し、外陰部と肛門を切除する大手術を受けた女性の体験談が紹介された。
英メディア「ザ・サン」によると、イースト・ライディング・オブ・ヨークシャー・グールに住むジーナ・ソントンは、数年間にわたり外陰部のかゆみと痛みに悩まされていた。当初は子宮内膜症や硬化性苔癬と診断されたが、症状は徐々に悪化し、やがて歩行さえ困難になったという。
そのような状態が数年続いた後、外陰部に皮膚の損傷と出血が現れ、組織検査の結果、ジーナは外陰がん1B期と診断された。1B期とは、がんの大きさが2センチメートル以上であるか、皮膚や組織に1ミリメートル以上浸潤している状態を指す。彼女の場合、がんの位置と浸潤範囲を考慮し、医療チームは外陰部、会陰部、肛門を切除する手術を提案した。
幸いにも手術は成功し、厳しいリハビリを経て、現在は痛みやかゆみもなく日常生活を送っている。ジーナは「わずかな変化でも気づいたらすぐに検査を受けるべきだ」と述べ、早期診断の重要性を強調した。
女性の生殖器の外陰部に発生する稀ながん、外陰がん
外陰がんは、女性の外部生殖器である外陰部に発生する比較的稀ながんである。全婦人科がんに占める割合は低いが、早期発見の有無により治療範囲と予後に大きな差が生じる。
主なリスク因子としては、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染、硬化性苔癬などの慢性外陰部皮膚疾患、高齢、免疫機能低下、喫煙などが挙げられる。特に硬化性苔癬は外陰部の皮膚を薄く脆弱にし、がん発生リスクを高める可能性があることが知られている。
外陰がんの代表的な症状には、治りにくい傷や潰瘍、持続的なかゆみ、出血、痛みや灼熱感、皮膚の色や厚さの変化、外陰部の腫瘤などがある。専門家は、かゆみや皮膚の変化が数週間以上続く場合、単なる炎症と見過ごさず、必ず診察を受けるよう呼びかけている。
治療はがんの大きさや浸潤の深さ、転移の有無によって異なる。初期段階では病変部位のみを切除する手術で治療可能だが、進行した場合は外陰部の切除に加え、放射線治療や化学療法が必要となることもある。1期で発見された場合、5年生存率は80パーセントから90パーセント以上と比較的高い水準にある。













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