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北朝鮮空軍に衝撃の「格下げ」案件? ウクライナ派兵の見返りはまさかの旧式MiG-29…事専門家が指摘する「維持費という落とし穴」

川田翔平 アクセス  

引用:AP通信
引用:AP通信

北朝鮮は1990年代初頭、第4世代のMiG-29を最後に空軍力の近代化が停滞していたが、ウクライナ戦争への派兵の見返りとして、ロシアから戦闘機の支援を受けることになったと16日に伝えられた。

インド太平洋軍司令官のサミュエル・パパロ氏は、7日(現地時間)に米カリフォルニア州のロナルド・レーガン記念図書館で行われた安全保障関連会議で、北朝鮮が派兵の見返りとしてロシアからMiG-29およびSu-27戦闘機の支援を受けるための交渉を進めており、一部合意に達したと明らかにした。パパロ司令官は、これらの戦闘機はロシアの最新型第5世代戦闘機ではないものの、依然として強力な性能を有すると評価した。

北朝鮮は2010年代から、中国のJH-7やロシアのSu-35のような大型高性能機種の導入を試みていた。中国製JH-7は多目的攻撃機で、最大離陸重量が29トン近くに達し、ロシア製Su-35は現存する第4.5世代戦闘機の中で最大級の戦闘機で、最大離陸重量は35トンに及ぶ。

これに対し、北朝鮮が保有するMiG-29初期型は最大離陸重量が20トンにも満たないため、JH-7やSu-35のような大型戦闘機を運用するには滑走路の延長や飛行場施設の近代化が必要だった。このため、北朝鮮は最近、平壌近郊の順川飛行場と北倉飛行場の2か所の滑走路を300メートルずつ延長し、2,800メートルまで拡張、さらに戦闘機用格納庫などの新しい支援施設を設置する大規模な改修工事を行った。

しかし、今回北朝鮮がロシアから受け取るMiG-29は空軍力の近代化には不十分な旧式機で、Su-27系列の機体よりも小型で性能も劣り、エンジンを含む主要部品の耐久性も弱いため、維持費が高額になることが予想される。

ロシア空軍が保有するMiG-29は、1980年代後半から1990年代初頭の旧ソ連時代に製造された旧型約210機と、製造会社の倒産防止のため少しずつ発注された新型モデル約30機を含む合計約240機である。そのうち、2009年と2010年には約100機が長期間放置され腐食が進行し、稼働不能との検査結果が発表された。そのため、実際に使用可能なのは70機未満とみられている。

MiG-29の製造工場が閉鎖されたことで、機体および部品は30年以上放置されており、今回北朝鮮に提供されるのはこれらの機体とされる。ロシアのSu-27戦闘機は本土防空作戦の中核戦力であり、ロシア本土は現在もウクライナのドローンに対する防衛作戦により戦闘機戦力が非常に不足しているため、Su-27が提供されるとしても、ごく少数に限られる可能性が高いとみられる。

現在ロシア軍が保有するSu-27は、すべて1991年以前に製造されたものだ。これらの一部は2004年からSu-27SM仕様に性能向上が図られ、最近ではSu-27SM3へのさらなる改良が進められている。ロシアが北朝鮮にSu-27を提供する場合、改良されていない機体か初期の改良型を譲渡すると推測される。

しかし最近、ロシアは国内製造だけでなく、インドのSu-30戦闘機およびエンジン生産工場から部品を調達し、イランにも製造ラインを構築する取り組みを進めているため、北朝鮮がSu-30SM2やSu-35Sなどの第4.5世代プラス級戦闘機を導入する可能性も排除できない。これらの戦闘機は、韓国空軍が保有するF-16やF-15K戦闘機と同等の戦力を持つため、韓国は北朝鮮とロシアの軍事協力拡大とそれに伴う戦闘機取引の動向を注視し、対策を講じる必要がある。

これまで各国政府および専門家らは、ロシアに兵力や武器を大量に供給している北朝鮮が、その見返りとして戦闘機を受け取る可能性があるとの分析を繰り返し示してきた。昨年秋、キム・ジョンウンがロシアを訪問した際、極東地域のコムソモリスク・ナ・アムーレ航空機工場を視察し、最新鋭の第5世代ステルス戦闘機Su-57や、ロシアで第4.5世代戦闘機と呼ばれるSu-35などを見学し、これらのモデルに非常に高い関心を示した。

最近、ロシアの国営武器輸出企業の最高責任者が、匿名を条件とした国家とSu-57戦闘機の輸出契約を締結したと明らかにし、北朝鮮が最新鋭戦闘機を導入する可能性が高まった。こうした状況から、北朝鮮が最新型スホーイ戦闘機を導入する可能性が高いとの観測が多く出ていた。韓国の国家情報院も、キム・ジョンウンの訪露前後に北朝鮮がロシアに、新型戦闘機の導入に向けた教育を受ける要員を派遣したと国会に報告している。

引用:ロイター
引用:ロイター
川田翔平
editor@kangnamtimes.com

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