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「ネタニヤフ首相とサンベッドで一杯」トランプ大統領が投稿した「ガザ地区リゾート構想」のAI合成動画が物議を醸す

荒巻俊 アクセス  

ドナルド・トランプ米大統領がパレスチナのガザ地区の未来像を描いたAI合成動画を自身のSNSに投稿し、物議を醸している。

戦争で廃墟と化したガザ地区を背景に豪華なリゾートや享楽的な場面を描いたこの動画は「奇異だ」と国際社会から批判を浴びている。

25日(現地時間)ニューヨーク・タイムズ(NYT)やNBCなどは、トランプ大統領が自身のインスタグラムとトゥルースソーシャルアカウントに35秒の動画を投稿したと報道した。

動画は1日で1,500万回以上再生され、様々なバージョンがリンクトイン、X(旧ツイッター)、インスタグラムなどのSNSでも拡散した。

動画の出所は明らかにされていないが、NYTはトランプ大統領が共有したバージョンが米国の動画プラットフォーム「ランブル(Rumble)」からダウンロードされたものとみられると報じた。

AIで制作されたこの動画は、冒頭で戦争で廃墟となったガザ地区の様子を映し出した後、一転してビーチと超高級リゾートの光景に切り替わる。

トランプ大統領の髪型を模した風船を持つ子供、ビーチに建てられたトランプ大統領の金色の像、そしてテスラCEOのイーロン・マスク氏がお金を撒く場面などが含まれている。

さらに、トランプ大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がプールで上半身裸になり、サンベッドでカクテルを飲む様子も登場する。

BGMはクラブミュージックを思わせ、「ドナルドはあなたを解放するためにここに来た」、「トンネルも恐怖もない、トランプのガザ地区がここだ」といったラップの歌詞が流れる。

この動画はすぐに反発を招いた。イスラエルと戦闘中のハマスはCNNを通じ、「この動画は現実を歪め、侵略者の犯罪を正当化しようとする人種差別的・植民地主義的な認識を示している」とし、「ガザ地区をあたかも無人の地のように描くのは、米国の後ろ盾を得たイスラエルの『民族浄化』を正当化しようとする魂胆だ」と強く非難した。

ガザ南部の都市ラファフの市長はNYTのインタビューで「トランプ大統領がパレスチナの人々に尊厳ある生活と未来を与えたいのなら、イスラエルと並んで国家を保障すべきだ」とし、「この動画は単なる幻想に過ぎない」と指摘した。

トランプ大統領は、今月初めにホワイトハウスでネタニヤフ首相と会談した後、ガザ地区を米国が掌握し、パレスチナ住民200万人をエジプトやヨルダンなどに移住させた上で「中東のリビエラ(海岸)」にする構想を明らかにした。

これに対し、パレスチナ自治政府(PA)をはじめとするアラブ諸国は強く反発し、国際社会からも「事実上の民族浄化」との批判が上がった。

トランプ大統領はその後、フォックス・ニュースのインタビューで「エジプトとヨルダンが私の提案を拒否したことは少し意外だった」と述べ、中東諸国の反応が予想以上に厳しかったことを示唆した。

論争はトランプ大統領の支持層内でも広がった。一部の支持者は動画投稿に「大統領を支持するが、この動画は下品すぎる」、「即刻削除すべきだ」などの否定的なコメントを寄せた。

英タイムズ紙は動画投稿の背景について、トランプ大統領が議会に対して大規模減税公約を推進する過程で政治的関心を逸らす狙いがあるのではないかと分析した。

荒巻俊
editor@kangnamtimes.com

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