メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

米中対立、次の戦場は「食卓」か?トランプが突いた「習近平の急所」とは

竹内智子 アクセス  

中国、大豆の80%を輸入に依存

米国、中国周辺国との協議を優先

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません

アメリカのトランプ大統領は先月、ウクライナへの軍事支援の見返りとしてレアアースの採掘権を要求した。戦後復興事業などの「お宝」はたくさん存在するが、レアアースに焦点を当てたのは、中国を念頭に置いてのことだ。レアアースはハイテクおよび防衛産業に不可欠な鉱物であり、米国はレアアースの75%を中国に依存している。米軍の主要兵器の85%以上に中国産レアアースが使用されている。トランプが「関税爆弾」を投下したことに対し、習近平国家主席はレアアース7種の対米輸出規制で応酬した。アメリカの弱みを把握しているのだ。

一方、中国の弱点は穀物、特に「大豆」だ。昨年の中国国内の大豆生産量は2,065万トンだったのに対し、輸入量は1億503万トンにも達した。中国で大豆1トンを生産するには8畝(約793.38平方メートル)の土地が必要とされる。輸入量1億トンは8億畝に相当し、中国全耕作地(20億畝)の約40%を大豆栽培に充てなければならない計算となる。炒め物や揚げ物が主食である中国では、大豆油は必需品だ。大豆由来の飼料がなければ、中国の豚は飢えることになる。豚肉価格の急騰は民心の爆発へと直結するのが中国の特徴だ。

中国はトランプ政権1期目の関税戦争を経て、米国産大豆の輸入を削減し、代わりにブラジル産を増やした。昨年の大豆輸入はブラジル産が71%、米国産が21%を占めた。習近平主席はブラジルを訪問し、両国関係を「運命共同体」とまで格上げした。14億人の食糧供給がかかっている「食料安全保障」は、中国にとって常に最重要課題である。しかし、世界の穀物市場はいわゆる「4大穀物メジャー」と呼ばれる企業が80~90%を支配している。これらの企業の多くはユダヤ系資本であり、ユダヤ系はトランプと親密な関係にある。穀物の供給を抑えることは米国にも打撃を与えるが、中国にとっては致命的となり得る。

トランプの対中関税率は84%に達した。中国が報復措置を取ると、即座に125%、さらには145%へと引き上げられた。まるでギャンブルの掛け金のようだ。トランプの「取引の技術」は、ベッティングの際には弱みを見せないことだ。中国には絶対に譲れないというプライドと政治的威信がかかっている。一方で、中国人は「メンツ(面子)」を命のように重んじる。習近平主席が先に頭を下げれば、中国の面子が損なわれ、民心が離れる可能性がある。民主的選挙のない中国においても、民意を失えば、隠れたライバルに脅かされることになりかねない。

トランプは同盟国である韓国・日本との関税協議を優先すると表明した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は14日、米国が交渉を優先する国として韓国・日本・インド・オーストラリア・英国の5カ国を挙げた。韓国・日本・インド・オーストラリアはいずれも中国を取り囲む位置にある。習近平は先週、核心幹部と各国大使を招集し「中央周辺工作会議」を開催した。中国の周辺国外交戦略会議は12年ぶりである。この会議で習近平は、中国とブラジルの関係のように周辺諸国との「運命共同体」構築を強調した。その直後、46%の関税を課されたベトナムを国賓訪問した。駐韓中国大使はSNS上で、「トランプの90日間関税猶予は中国の反撃のおかげだ」と投稿した。トランプと習近平は互いに「包囲」と「孤立化」に乗り出す全面対決に突入した様相を呈している。

問題は米中の対立が関税を超えてもっと激しくなる場合だ。すでに為替市場が大きく揺さぶられた。中国が台湾を攻撃するのは常識的には考えられない。島国への侵攻は船舶による兵力輸送が必要であり、台湾の対艦ミサイルによって中国軍が壊滅的被害を受ける恐れがあるからだ。中国の多くの家庭は一人っ子で、一気に戦死者が大量に発生すれば、民意の制御は困難になるだろう。それにもかかわらず、習近平主席は新型艦艇の配備と台湾包囲訓練を増やしている。一方、トランプも軍事力で唯一の劣勢にある艦艇保有数を補うために、韓国との造船分野での協力を強調している。台湾海峡で紛争が発生すれば、朝鮮半島にも波及しかねない。関税率の上下に一喜一憂している場合ではないようだ。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

コメント0

300

コメント0

[ニュース] ランキング

  • アサヒに“業界激震級ランサム攻撃”…売上20%減・191万件流出・競合まで巻き込む供給崩壊の連鎖
  • 「Appleよ、普及モデルiPadにA19搭載か!」——内部コードが示した“衝撃の戦略転換”
  • 「見苦しい国会に火をつけた」...韓国で軍務員が放火で逮捕!落ち葉を次々点火、国会が煙に包まれる
  • 「中国空母、異常航路で日本本土へ接近」露わになった“侵略野心の最終段階”
  • 「原油は我々が頂く!」米軍ヘリが急襲、“闇原油ネットワーク”を一斉摘発…ベネズエラ沖で前代未聞の拿捕作戦
  • 「頑固で融通が利かない!」 トランプ氏、“0.25%利下げ”にブチ切れ 任期最後まで痛烈罵倒

こんな記事も読まれています

  • トヨタV8の最終進化か…2000GTとLFAが震えた新型GR GTの“禁断ハイブリッド”
  • ほぼ全ドライバーが知らない“長押しだけで生還できる”非常操作
  • 「日本の最後の砦が揺れた」中国がガソリン車まで奪取へ…2025年は逆転元年か
  • 「脱出“ゼロ秒”の罠」電動ドアが沈黙、炎上モデル3が示したEV最大の死角
  • ミュージカル界のアイドル、“笑えるけど痛かった”脱毛体験とファンサービス秘話を告白
  • グラミー賞候補の世界の舞台で輝いた71歳オペラ歌手が自宅で死亡…容疑者は息子?
  • 「生命は宇宙から来たのか?」小惑星ベンヌ試料が示した衝撃の証拠…RNAの材料がすべて発見される
  • 芸能人個人所得1位で韓国ギネスブックにも認定された俳優…全盛期のリアルな日常を赤裸々公開

こんな記事も読まれています

  • トヨタV8の最終進化か…2000GTとLFAが震えた新型GR GTの“禁断ハイブリッド”
  • ほぼ全ドライバーが知らない“長押しだけで生還できる”非常操作
  • 「日本の最後の砦が揺れた」中国がガソリン車まで奪取へ…2025年は逆転元年か
  • 「脱出“ゼロ秒”の罠」電動ドアが沈黙、炎上モデル3が示したEV最大の死角
  • ミュージカル界のアイドル、“笑えるけど痛かった”脱毛体験とファンサービス秘話を告白
  • グラミー賞候補の世界の舞台で輝いた71歳オペラ歌手が自宅で死亡…容疑者は息子?
  • 「生命は宇宙から来たのか?」小惑星ベンヌ試料が示した衝撃の証拠…RNAの材料がすべて発見される
  • 芸能人個人所得1位で韓国ギネスブックにも認定された俳優…全盛期のリアルな日常を赤裸々公開

おすすめニュース

  • 1
    日本でも大ヒット BLACKPINK・ロゼ&ブルーノ・マーズ共作曲「APT.」45週連続ビルボードランクイン

    エンタメ 

  • 2
    結婚式での友人芸人の一言が再注目…暴力団関与疑惑を否定もバラエティ降板で関心集中

    エンタメ 

  • 3
    芸能活動一時停止中の有名芸人、家族も言及する“酒癖の影響”と過去のバラエティ発言が話題に

    エンタメ 

  • 4
    ビートルズに次ぐ偉業達成!Stray Kids、史上最多1位更新でグローバルK-POPトップの座を強固に

    エンタメ 

  • 5
    「母を恨んでいる」再婚家庭で育ったタレント、自らの体験から子どもたちに伝えた家族愛

    エンタメ 

話題

  • 1
    「ライブ配信しなければよかった」BTSリーダー、活動に対する本音告白を後悔&ファンに謝罪

    エンタメ 

  • 2
    「今までイメージが良すぎた」パワハラ疑惑の芸人、放送と裏側のギャップに視聴者も驚愕

    エンタメ 

  • 3
    クリスマス定番ソング、やはり1位に浮上!マライア・キャリーがHot 100で再び頂点に

    エンタメ 

  • 4
    デビュー1stシングルで米・世界チャートランクインのILLIT、ビルボード&国内音源チャートでさらなる躍進

    エンタメ 

  • 5
    LE SSERAFIM「SPAGHETTI」、ビルボード6週連続ランクイン!今年も強すぎる3冠達成 グローバル人気を証明

    エンタメ 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]