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2025年05月14日水曜日
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海外より国内、飛行機より車…トランプ政権下の経済不安がアメリカ人の旅スタイルを「20年前」に戻す

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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アメリカのドナルド・トランプ大統領が引き起こしたグローバル貿易戦争により、景気の不確実性やインフレ懸念が高まっている。この複合的な経済懸念が、アメリカ人の旅行トレンドを変えつつあることが明らかになった。

ブルームバーグは12日(現地時間)、全米自動車協会(AAA)の資料を引用し、今年の「メモリアルデー(5月26日)」の連休にアメリカ人3,940万人が自動車で移動する見込みだと報じた。これは前年比3.1%増で、20年ぶりの最大規模となる。

一方、航空機の利用者は361万人と、前年比1.7%増にとどまった。この傾向の背景には、原油価格が約4年ぶりの最低水準に落ち込み、ガソリン価格が下がったことが挙げられる。AAAによると、9日時点のアメリカ全土の平均ガソリン価格は1ガロン(約3.8L)当たり約3.14ドル(約464円)で、1年前より約50セント(約74円)安くなっている。

メモリアルデー連休のアメリカ国内線航空運賃は前年同期比2%上昇した。平均往復航空券価格は約850ドル(約12万5,567円)である。一部の格安航空会社が高級化戦略を推進し、運賃を引き上げたことも影響しているとみられる。また、最近相次いだ航空事故も逆風となっている。

旅行先にも変化がみられる。民泊の運用代行会社「ビヨンド」のジュリー・ブリンクマンCEOは、「旅行者が海外よりも米南部のメキシコ湾岸やスモーキー山脈を好む傾向にある」と述べた。

米トランプ政権の経済政策への不満から旅行支出が減少しているとの指摘もある。ブルームバーグは、最近の株式市場下落で資産が減ったアメリカの富裕層も休暇計画を見直していると伝えた。ラグジュアリー旅行の専門会社「トラベル・ビヨンド」では、問い合わせ件数が3月に前年同期比20%減少し、先月も14%減少したとのことだ。

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