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日本GDP、4四半期ぶりマイナス転落…トランプ関税の”2.6兆円ショック”と、自動車大手7社を直撃する1.7兆円の利益蒸発

望月博樹 アクセス  

日本の2024年1〜3月期の経済成長率が4四半期ぶりにマイナスへ転じた。物価高による個人消費の停滞に加え、トランプ前米政権による関税政策の余波が、企業業績を圧迫している。

内閣府が16日に発表した速報値によると、第1四半期の実質GDPは前期比0.2%減、年率換算で0.7%のマイナス成長となった。マイナス成長は昨年1〜3月期(0.4%減)以来4四半期ぶり。

今回のマイナス成長の背景には、個人消費がわずか0.04%増にとどまったことが大きい。肉や魚などの食料品価格が高騰し、消費が抑制された。輸出も0.6%減となり、こちらも4四半期ぶりにマイナスへと転じた。

赤澤亮正・経済再生担当相は、「米国の通商政策による景気下振れリスクに注意が必要」とした上で、「物価上昇の継続や消費者心理の悪化が、個人消費を冷え込ませ、景気を押し下げる恐れがある」と警鐘を鳴らした。

日本銀行も先月の「経済・物価見通し」レポートで、2024年度の成長率見通しを1.1%から0.5%に大幅下方修正。世界的な通商摩擦の影響で、国内企業の収益が圧迫されるとし、「緩和的な金融政策の中でも成長は鈍化する」との見方を示している。

第一生命経済研究所の永濱利廣・主席エコノミストも、「鉱工業生産の見通しから見ても、4〜6月期も減産傾向が続く可能性が高く、2期連続のマイナス成長となる可能性がある」と指摘。「トランプ関税の影響も不可避で、日本経済はすでに後退局面に入った」と語った。

 自動車業界への打撃は甚大

こうした中、特に大きな影響を受けているのが自動車業界だ。

日本経済新聞の調査によると、主要上場企業36社のうち、関税による2024年度の営業利益減少額は合計で2兆6000億円に達する見込み。中でも完成車メーカー7社の営業利益は、合計で1兆7000億円減少すると予想されている。

ホンダは関税の影響により、今年の営業利益が6500億円減少すると見通しを発表。日産も4500億円の減益が予測されている。米国での事業比率が大きいソニーも、ゲーム・エレクトロニクス・半導体分野で1000億円のマイナスが想定されている。

🇺🇸 日米協議の行方は?

焦点は、23日に予定されている日米通商協議の第3回会合だ。カナダで20〜22日に開催されるG7財務相・中央銀行総裁会議終了後、日本側交渉責任者である赤澤再生相が渡米し、米財務長官のイエレン氏との会談が予定されている。

米国側は第2回協議で、鉄鋼・アルミニウム関税(25%)や自動車関税(25%)は交渉対象外と明言。また、相互関税(24%)についても、日本に対する追加分(14%)のみ調整可能との立場を示した。これに対し、日本は自動車関税を含む包括的な再協議を要求しており、合意点を見出すのは容易ではない。

日本政府は、米国産のトウモロコシや大豆など農産品の輸入拡大、さらには米国内で生産された日本車の逆輸入拡大といった交渉カードでアプローチする方針だ。輸入車特例措置の拡大、造船分野での協力、半導体サプライチェーン強化策なども提示される見込みだ。

とはいえ、米国が英国・中国とすでに妥結した通商合意とは性質が異なるため、今回の協議で参考にするのは難しいとの指摘もある。日本経済新聞は、「米国は英国との貿易では黒字、中国とは異例の高関税状況にあった」とし、日米交渉の行方はなお不透明との見方を示している。

望月博樹
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