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石破首相、支持率低迷でも「解散カード」切るか 不信任案に「先制攻撃」の裏に見え隠れする勝算とは

荒巻俊 アクセス  

内閣不信任決議案提出の可能性に

石破、野党けん制へ先手

支持率反発・野党批判論を狙う

引用:石破茂公式YouTube
引用:石破茂公式YouTube

石破茂首相は野党の不信任案をけん制するため、先手を打って「衆議院解散」の検討に入った。衆議院解散が現実味を帯びれば、石破首相は昨年10月の衆議院選挙(総選挙)から1年も経たないうちに再び政権の命運を賭けた選挙に臨まなければならない。

3日付の朝日新聞、読売新聞などは、石破首相が与党自民党ナンバー2の森山裕幹事長と衆議院解散の方針について意見交換を行ったと報じた。その背景には、第1野党の立憲民主党内で国会会期が終了する今月22日までに不信任決議案を提出しようとする機運が高まっていることがある。

石破首相の構想は、決議案が提出された瞬間に衆議院解散を断行し、総選挙モードに切り替えるというものだ。仮に決議案が実際に採決で可決され、石破首相が追い込まれる形で退陣すれば、政局の主導権が野党側に移りかねないためだ。

衆議院で不信任案が可決されれば、首相は10日以内に衆議院を解散するか内閣総辞職しなければならない。現在の衆議院の議席構成では、不信任案が可決される可能性が高い。自民党と連立与党の公明党が昨年10月の総選挙で過半数(233議席)確保に失敗したためだ。現在の衆議院の議席数は与党220、野党240となっている。

内閣支持率が低迷する中での衆議院解散は「政治的賭け」に他ならない。選挙で勝利すれば首相の影響力が強化され、政権運営に一層の弾みがつく。しかし、石破首相のように支持率が20~30%台と低迷していれば、政権を野党に明け渡す可能性もある。日本では首相支持率が20%台に落ち込むと、政権危機のシグナルとみなされる。

それでも石破首相が衆議院解散に踏み切ろうとしているのは、デメリットよりもメリットの方が大きいと判断しているからだ。石破首相は現在、米国との関税交渉を進めており、国民の怒りを買った米価安定化に全力を注いでいる。最も敏感な食糧問題の解決に取り組んでいる最中に不信任案を提出した「責任野党論」を訴えることができると見ている。

最近、小泉進次郎農林水産相の就任後、米価安定を掲げて自民党内の「農林族」と呼ばれる議員たちや農業協同組合(JA)などの「農業既得権」勢力との対決姿勢を打ち出したことで、下落傾向にあった内閣支持率がわずかに反発したのも自信につながっている。TBS系列のJNNが先日1日に発表した石破内閣の支持率は34.6%で、前回調査より1.3ポイント上昇している。自民党支持率も0.8ポイント上昇して24.3%となり、政党支持率2位の立憲民主党(8.2%)を大きく引き離した。朝日新聞は「自民党では(衆議院解散時に)昨年10月の総選挙時より議席を増やせる可能性があり、少数与党から脱却する機会だとして期待が高まっている」と伝えている。

しかし、逆風を懸念する慎重論も根強い。読売新聞は「政府・与党内部では『解散すれば政治空白が生じ、国民の理解を得るのは容易ではない』との意見も出ている」と報じた。また、実際に衆議院解散に踏み切るというよりも「立憲民主党を牽制して不信任決議案の提出を思いとどまらせる狙いもある」との分析も示している。

荒巻俊
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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