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2025年06月17日火曜日
ホームニュース【米中和平の裏切り】中国が「F-35の命運握る」レアアース輸出を封鎖、米最新兵器に致命的打撃か

【米中和平の裏切り】中国が「F-35の命運握る」レアアース輸出を封鎖、米最新兵器に致命的打撃か

引用:depositphotos

中国が依然として米国に対し軍事用レアアースの輸出を制限していることが明らかになった。ロンドンで開催された米中高官級貿易協議に続き、ドナルド・トランプ大統領と習近平国家主席の電話会談にもかかわらず、対立の火種は消えていない。

ロイターは14日(現地時間)、情報筋の話として、最近の米中間のロンドン貿易交渉で和解が成立したものの、安全保障の核心分野に関する輸出規制は未解決のままだと報じた。当時、米国は対中技術輸出規制を緩和し、中国は各種製造業に不可欠なレアアースの輸出規制を解除することで和解したとされる。

実際、中国は米企業のレアアース輸出申請を「ファストトラック」で処理すると約束し、一部承認も行われた。しかし情報筋によると、中国はサマリウムなど軍事用レアアースについては依然として対米輸出を制限しているという。

サマリウムは、ジェットエンジン周辺のセンサーや駆動装置、ミサイルの誘導システムなどに使用される重要材料だ。サマリウム磁石は、高温で磁力を失う他のレアアース磁石と異なり、700度以上の高温でも磁性を維持する。そのため、F-35など最新鋭戦闘機に不可欠なレアアースとなっている。また、発熱の多い高出力レーダーにもサマリウム磁石が使用されている。

この状況により、米中の貿易摩擦が長期化する可能性も出てきた。両国は先月ジュネーブで8月10日を休戦期限と定め、貿易問題に関する交渉を進めることで合意していた。

しかし、中国がレアアースという切り札を手放さない以上、交渉の場でも米国の要求を簡単に受け入れる可能性は低いとの見方も出ている。米シンクタンク、ブルッキングス研究所の中国センター担当者ライアン・ハス氏は「トランプ政権は幾度かの苦い経験を経て、米国の要求だけを反映した和解を中国と結ぶことはできないと認識したはずだ」と分析している。

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