最も保守的な推定でも…最大で2030年に300発
金正恩氏、2022年に「指数関数的に増やす」と表明

スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は、北朝鮮が保有する核弾頭の数が約50発に達すると推定していると、米国メディアの自由アジア放送(RFA)が報じた。
研究所は今月15日に発行された2025年の年鑑で、北朝鮮が約50発の核弾頭を組み立てたとみられ、さらに最大40発分の核分裂物質を保有していると分析した。
また、北朝鮮が核分裂物質の生産を加速させており、今後数年以内に核兵器の備蓄量が増加する可能性があると指摘している。
同研究所のダン・スミス所長は、現在の核競争は過去と比べてはるかに危険かつ不確実性が高まっていると述べ、偶発的な核戦争のリスクにも懸念を示した。
なお、研究所による北朝鮮の核保有に関する推定値は、昨年と同水準となっている。
一方、米議会調査局(CRS)も、北朝鮮が最大90発の核弾頭を製造可能な核分裂物質を保有し、約50発の核弾頭をすでに組み立てたと評価している。
これに対し、韓国国防研究院(KIDA)は2023年1月の時点で、北朝鮮がすでに80〜90発の核弾頭を保有しており、2030年までにその数が166発に達すると予測していた。
また、韓国の牙山(アサン)政策研究所と米ランド研究所(RAND)は、2023年10月の時点で、「北朝鮮は少なくとも300〜500発の核戦力の配備を計画しており、2030年までに300発を生産する可能性がある」とみていた。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、2022年末に開催された党中央委員会の第8期・第6回全員会議で、核弾頭の保有数を指数関数的に増加させる方針を明らかにしていた。