日、「中国機接近飛行」に対する事実上の対抗措置

英国と日本の軍艦が今月中旬、台湾海峡を通過したと、日本経済新聞や朝日新聞、英BBCなどが20日報じた。
報道によると、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」は12日、台湾海峡を北から南へ航行したという。14日には南シナ海でフィリピン海軍との共同訓練に参加した。
日本の護衛艦による台湾海峡通過は昨年9月、今年2月に続き3回目となる。
中谷元防衛相は「中国の一方的な現状変更を許さない姿勢を示すべきだ」と首相官邸に進言し、台湾海峡通過の機会を探っていたと朝日新聞が政府関係者の話として伝えた。
日経は護衛艦の航行について「中国軍機の異常接近への対応だけでなく、軍事的圧力を強める中国への牽制を狙った可能性がある」と分析し、中国の接近飛行に対する「事実上の対抗措置」と指摘した。
「中国軍機の異常接近」とは、7日に日本列島南方の太平洋公海上で起きた事態を指す。海上自衛隊のPー3C哨戒機が中国空母「山東」の航行を監視中、同艦から発進した中国軍のJ15戦闘機が高度差なしの水平状態でPー3Cに約45メートルまで接近した。
日本側は外交ルートを通じて中国に強い懸念を伝え再発防止を求めたが、中国は自国の訓練区域に日本の自衛隊機が侵入し、正常な訓練を妨害したと反発した。「日本は危険行為を中止し、不測の事態を避けるべきだ」と警告した。
これに対し日本は「日本側に原因があるかのような中国側の発言は受け入れられない」と反論し、責任転嫁の応酬となった。今回の日本の護衛艦による台湾海峡通過でさらに対立が深まる様相だ。
英メディア「UKディフェンスジャーナル」などによると、英海軍の哨戒艦HMSスペイも18日に台湾海峡を航行したという。
これについて、在台湾英国事務所は、HMSスペイが国際法と海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に基づく権利に従って台湾海峡を航行したと説明している。また、「英海軍はどこで作戦を行う場合も国際法を完全に順守し、航行および上空飛行の自由の権利を行使する」と述べた。
台湾外交部は「英国が実際の行動で台湾海峡での航行の自由を守り、同海峡が国際水域に属するという確固たる立場を改めて示した」として歓迎の意を表明した。
一方、中国側は反発を示した。中国人民解放軍は、HMSスペイの台湾海峡通過を「平和と安定を損なう意図的な挑発行為だ」と非難した。
また、HMSスペイの台湾海峡通過中、その航行を監視したとし、「常に警戒態勢を維持し、あらゆる脅威と挑発に断固として対応する」と強調した。