
米軍がイランの主要核施設に対して実行した「ミッドナイトハンマー(真夜中の鉄槌)」作戦において、軍の中でも最も秘匿性が高い戦力が一斉に投入された。
22日(現地時間)、米『ビジネスインサイダー(BI)』など複数のメディアは、B-2ステルス爆撃機に加え、ミサイル潜水艦が空爆に参加していたと報じた。米統合参謀本部議長のダン・ケイン将軍もこれを認めており、B-2爆撃機7機が出撃してイランの核施設に超大型バンカーバスター14発を投下したと明かしている。
さらに、海軍の誘導ミサイル潜水艦も中東の「秘密の海域」から発射されたという。その標的は、イラン国内に点在する軍事インフラ。潜水艦からはトマホーク巡航ミサイルが20発以上撃ち込まれ、周辺の施設は壊滅的な打撃を受けた可能性が高い。

B-2爆撃機の投入は以前から報じられていたが、使用された潜水艦の具体名は明らかにされていない。ただし、米メディアによれば、こうした誘導ミサイル潜水艦は通常「オハイオ級」と呼ばれる戦略核潜水艦(SSGN)を指し、最大でトマホークミサイル154発を搭載できるという。
BIは「米軍がミサイル潜水艦の存在を明かすのは、敵に『これが抑止力だ』と見せつける時に限られる」と指摘している。
米軍の軍事介入で最初に飛ぶと言われるトマホークは、まさに「戦争の号砲」と呼ばれる存在。射程距離は約2,400kmに達し、地上の重要拠点をピンポイントで破壊する能力を持つ。

一連の作戦には、B-2以外にも第4・5世代の戦闘機、偵察機、空中給油機などを含む計125機の航空戦力が動員された。特に注目されたのは、21日深夜に米ミズーリ州ホワイトマン空軍基地を離陸したB-2爆撃機。18時間にわたり空中給油を受けながら飛行し、フォルドゥやナタンズなどのイラン核関連施設にGBU-57爆弾を計14発投下して帰還した。
戦術・戦略の両面で、「見せしめ」の意味を持つ米軍の空爆。イランへの軍事メッセージは、かつてないほど明確だった。
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